グラシア通りにあるカサ・ミラの屋上。ここに幻の聖母像が置かれるか?
皆さんはご存知でしょうか?
ユネスコ世界文化遺産として認められたサグラダ・ファミリア大聖堂の「生誕の門」の彫刻に日本人彫刻家が携わっていた事を。
「El Sentido de la Pedrera ラ・ペドレラの意義」と題した会が催される
6月18日『ガウディ友の会』主催で、外尾悦郎氏の作品発表会がありました。
実は、ラ・ペドレラ(カサ・ミラ)は未完の建物で、生前のガウディは屋上に聖母像を置く事を考えていたそうです。
外尾さんは、少ない資料とガウディの研究をしているバセゴダ教授(外尾氏の横)の意見を参考に、作成した聖母像を披露して下さいました。
30年以上もガウディの石の聖書「サグラダ聖堂」の彫刻に携わる外尾悦郎氏
彼の言葉は彫刻家と言うより哲学者のようでした。
多分、ガウディが建築物を通して訴え続けた理念を、外尾氏が持っているとバルセロナは感じたのです。
「美を発見できるのは外国人」と言ったエル・グレコの様に、広い心を持って外国人である外尾氏を受け入れたのです。
作品に対する外尾氏の説明
「左のミカエルは戦いの天使なので、神の炎の剣を持ち、右のガブリエル天使は神の顔を持っていると言われ、完璧な顔にしたい。
聖母は街のメッセンジャーになるように、街に悲しい事があれば悲しい色、祭りの日は明るいトーンの色に変わるようにする予定だそうです。
足元の球は発光し、フレッシュな気持ちを持てる彫刻にしたい。
見飽きないモノが芸術だと思う」と語ってくれました。
来場者からの質問も受け、和やかに進行した会場の様子
ガウディが本当に作り上げたかった建築とは、あらゆる人間が友情と愛情を持って、一つとなること。
人間が一つのしっかりした構造物となり、いつまでもバラバラにならず手を取り合って、組み合わさっている事だと、外尾氏は説明しています。
見えない世界に対する愛を建築していたのかもしれません。
外尾さんが制作した聖母像の石膏模型
この愛のシンボル聖母像をブロンズにして、11月に来西するローマ教皇べネディクト16世に贈ることが決まっているそうです。
あの巨大なヴァチカンのコレクションの仲間入りを果たし、より多くの人の目に触れることになるかと思うと、ワクワクします。
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3 - Comments
kawaより:
2010 年 06 月 29 日 02:51:43
日本にいると、なかなかこのような源氏でのイベントを知ることができないので、このようなメッセージはとても嬉しいです。ありがとうございます。
私は正直なことを言いますと、ずいぶん前の話になりますが、サグラダファミリア誕生のファサードに新しく設置された天使像を初めて見たとき、何か言い知れぬ違和感を持ったことを覚えています。なぜ天使たちの顔は扁平で同じような笑顔をしているのだろう。建築物や周囲の彫刻とのバランスを崩す存在のような気がして、違和感というより嫌悪感に近いものを感じたのです。それが外尾悦郎氏の彫刻と知り、それ以来、私は外尾氏に対してあまりよく思ってきませんでした。
ここの書かれた「ガウディが本当に作り上げたかった建築とは、あらゆる人間が友情と愛情を持って、一つとなること。」という言葉に接して、なぜ外尾氏がバルセロナの人たちに愛されてきたのか、そして、私の勘違いしていたことが、少し分かったような気がします。
kawaより:
2010 年 06 月 29 日 02:54:47
あらら、間違えました。
「源氏でのイベント」でなく、
「現地でのイベント」ですね。
別紙敦子より:
2010 年 07 月 17 日 01:15:50
kawa 様
コメント有難うございました。
そして、返事が遅れてしまい、大変失礼いたしました。
記事に対する、率直な感想を書いてくださって、読んでいて大変嬉しくなりました。
読者の感想を聞ける事が、こんなにも嬉しい事なのだと知りました。
有難うございます。
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