儲かる「ブアイ」ビジネス
2011.04.11 up
ブアイと呼ばれるビンロウ樹の実
前回紹介しましたブアイについてもう一つ。パプアニューギニアでは、このブアイが全国的に愛されています。その理由は、いろいろありそうなのですが、このブアイは社交的なコミュニケーションを図る一つの道具でもあります。例えば、日本であれば、お客様が来たらまずをお茶を出しますね。パプアニューギニアでは、お茶の代わりにブアイだそうです。これをみんなで噛んで陽気になり、会話が弾むというところなのでしょう。
ブアイを収穫する子供
このブアイは、標高の低い海岸沿いの暖かい地域でしか、とれません。このブアイの収穫には、小さなこどもがとても重要な働き手になります。それというのも、ブアイの木は幹が細いうえに、かなり背が高く、これを収穫するには、木登りの得意なこどもが最適というわけです。こどもにとって木登りは、遊びだと思っていましたが、ここではなんど仕事になります。
重量オーバーでも平気、ブアイを山積みしているバス
ブアイは、標高が低いところでしかできないのですが、標高の高いところに住む山岳部族ももちろん大好きです。ブアイの産地では3粒で、10トヤ(約3円)くらいで買えるものがなんとハイランドハイウェイを通って、その終点まで行くと、なんと1粒で2キナ(約60円)になります。そのためブアイを売る商売はブアイビジネスと言って、パプアニューギニアでは儲かる商売の一つになります。そのため、山と海を行ったり来たりする路線バスも海沿いに行くときは、人を乗せ、山へ行くときは、ブアイを載せて帰るということもあり、ドライバーと車掌以外は全ての乗客がブアイということも珍しくありません。
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