日本では、卒業式の季節は３月ですが、台湾は6月です。
　ただ6月下旬となると、ほとんどの学校で卒業式が終わり、在校生の期末試験を迎えるのみ、というところです。
　ただ、日本と台湾では、卒業を迎える光景は全然違うようです。

　今回は、これまでに数回紹介した台湾の高校バスケ・HBLの強豪校・淡水商工で活躍した陳慧貞さん（上の写真で一番右）に協力して頂きました。

　陳さんは９月から大学へ進学します。
　進学後もバスケットボールは続けますが、厳しい練習に耐え、勝利を貪欲に求めた高校時代と違い、バスケットボール優先の生活から勉学優先の生活に変えるそうです。

　そんな彼女が迎えた高校卒業の様子を紹介致します。

　まずは、1枚目と上の写真。
　どこにでもある卒業アルバムですが、厚さは見た感じ３cm以上、重さは少なくとも１kg以上といった感じです。
　中も見せて頂きましたが、クラスごとに個人写真の撮り方も編集の仕方も違っていて、個性が随所に出ていました。

　私の高校時代は、個人写真は身分証明証のような無表情の写真。
　写真はありきたりのもので、いわゆる「教育コード」にひっかかりそうなものは絶対排除。
　しかし、このアルバムは日本では絶対に掲載できない（であろう）写真も掲載されていて、学校と関係ない人でも楽しく読めるものになっています。

　またアルバムの最後の数ページには、「留言板（リョウイェンバン）」というメッセージを書き込むコーナーも設けられていて、世界に一つだけの卒業アルバムを作り上げる事が出来ます。

　こちらは卒業記念の制服へのサインです。

　仲のいい同級生やクラスメイトが、書き込んだものです。

　日本では「夏服」で、汗汚れ対策で１人２、３着あるものです。また、洗濯を多くする故、襟まわりや袖がボロボロになりやすいものです。最終学年の９月以降は着る機会がないため、多くの家庭ではすぐに処分するものですが、台湾は少し違うようです。

　あちこちの話を総括すると、こうした制服へのサインは昔から行なわれていて、中学校、小学校でも行なわれているようです。
　注意：中にはこうしたサインの書き込みをしない人もいます。

　陳さんの話では、学校の先生から写真のような制服を着て卒業式に出席する事を止めるよう言われた、という事でした。
　しかし、高校最後の日の思い出作りが頭の中を支配している卒業生には全く意味がなく、多くの卒業生が写真のサイン入り制服を着て出席していたそうです。しかし、先生は観念したのか、注意はしなかったそうです。　
　
　皆さんは、こんな台湾の卒業の風景は如何ですか？

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