新聞や雑誌に見かけるレーシックの宣伝
近視や遠視、乱視など屈折異常の矯正治療として注目されているレーシック、今や世界各国に普及していますね。
レーシック先進国といわれる米国では近視の人の1割が受けているといわれ、タイや中国、韓国でも急速に広がっており、治療費用も日本よりも安いそうですが、今回はスウェーデンのレーシックの現状について紹介したいと思います。
アテネオリンピック陸上金メダリストのカロリナ・クリュフトが宣伝の顔になっています。彼女が受けた治療はレーシックとはフラップの作り方が異なるラゼックというものだそうで、有名人の体験談を紹介してPRする部分は、日本のレーシック業界と共通しています
スウェーデンでのレーシックは日本よりも高価、しかも保証期間も2年などと短い場合が多いようです。
最近主流になっているレーザーでフラップを作る各タイプのレーシック(イントラレーシック、Zレーシックなど)ですと日本では両眼20~40万円に対し、スウェーデンでは両眼で50万円前後が相場です。
スウェーデンの近視の人の割合は人口の10%程度(アメリカは約25%、日本などアジア諸国では半数を超える言われていますが)と少ないため、価格競争が激しくなるほど需要が高まっていないことも一理あるようです。
ケラトームというカンナでフラップを作る旧式のレーシックは現在の日本では両眼8万円で受けられる場合もありますが、この方式は現在スウェーデンでもほとんど行われておらず、より精密度の高いイントラレーシックなどの新方式に入れ替わっています。
大切な眼の治療ですから、現実的に価格よりも安全性重視で考えたいという人が多いと思います。
日本でレーシックを受けた際にもらった点眼薬と保護メガネ。保護メガネは治療後数日使うものですが、紫外線カット効果が強いので、サングラスとしても活用できます
私自身、スウェーデンよりも安価で保証期間も長く、また衛生上も安心できるように思えたので、一時帰国中に日本でイントラレーシックを受けており、経過は順調です。
日本に一定期間滞在し、異常が現れたときなど眼科に通院できる状態であれば海外在住者でも治療可能としているクリニックも多く、日本で受けたほうが経済的にお手頃ではありますが、私が体験者としてスウェーデン人が日本で受けることを薦めるかというと、必ずしも「はい」とは言い難い部分があります。
日本語が堪能で、医者や検査技師の説明、同意書や保証の内容を自分自身で理解でき、または医療分野専門の職業としての通訳がつくなどし、自己責任で行うのであれば問題ないとは思います。
友人が通訳したり、英語ができるスウェーデン人が英語対応可能なクリニックで治療する方法もありますが、専門用語の多い世界、双方の誤解があっては大変なことになります。
一般のスウェーデン人は、治療や保証内容などがスウェーデン語で明確に説明を受けられ、何かあったときには地元の眼科で診察が受けられる環境で受けたほうが安心できるようにも思います。
ちょっと面白いレーシックを用意している機関もあります。
「トルコに行ってレーシック」という3泊4日のパック旅行を出しており、旅費をプラスしてもスウェーデン国内で受けるよりも安いということで、人気を集めているようです。
スウェーデン人を対象にということですので、現地でも治療内容などスウェーデン語で説明を受けることができ、帰国後は提携しているスウェーデン国内の眼科で診察が受けられる安心感もあります。
レーシックと点眼薬、保証、病院までの送迎に加わり、飛行機とホテル、現地スウェーデン語ガイドによるツアー、空港からの送迎など全て込みで標準イントラレーシックが20万円程度(治療の種類により追加料金あり)だそうです。
トルコはスウェーデン人にとって、バカンスの人気場所の一つでもあるので、素晴らしいアイデアの生かされた企画とも思いますね。
レポーター「山本 グィスラソン 由佳」の最近の記事
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