皆様のなかにも編み物をされる方がいらっしゃるかと思いますが、編み物をしていると必要な「算数」が多くあります。
何段ごとに何目を何回減らす、10センチ四方のゲージは何目×何段、袖と身ごろは何目をはぎ合わせる、といったように、計算する場面も度々出てきます。
本のとおり作るという方もいらっしゃいますが、ちょっとした計算が自分でできれば、サイズの調整なども比較的簡単にできるものです。
しかし日本と北欧では、編み方の本を比較すると、計算の常識が違う部分がいくつかあります。
段数を数えながらではなく、メジャーで何センチと測りながら編むのが北欧風
日本の編み物の本の編み方のページには、何目を作り、大概は何段編むと説明されていますが、私が見た限りでは、スウェーデンやアイスランドの本に「何段編む」と書かれている本はほとんどありません。
例えば、セーターの場合、身ごろを編み始めるときに目を作るところから始めますね。
まず最初に何目作るのかは書かれています。丈の長さとは異なり、最初の作り目まで出来上がりサイズで幅何センチと予測することは難しいので、当然と言えます。
<早速に本のとおりの目数を作り編んでいく方もいらっしゃいますが、ゲージ(10センチ四方に何目×何段あるか)は、使う糸と針や個人の編み方によっても変わってくるので、自分のゲージを確かめ、本に記載されている標準ゲージと比較してから編むのが確実な方法です>
しかし身ごろをどの程度長く編んで行けばよいのか、ここで段数が書いていないので、戸惑うことも多いようにと思いますが、北欧の本には「何段」ではなく「何センチ」編むとのように書かれています。
例えば私がよく編むアイスランドウールのロピーセーターは、胴部分と両袖をそれぞれ輪針で編んでパーツを作り、それらをつなげて胸部分を輪針で編んで仕上げていきますが、アイスランドの編み物の本にも、胴体のパーツは何センチ、袖は何センチ編むといったように説明されています。
セーターの脇から下は何センチ、袖は何センチ編んで閉じる…というように計算して編み、仕上げていきます。ちなみにこのセーターはデザインもオリジナルの私の手編みです
ちなみに、編み針にも欧米の常識の違いか見られます。
日本の編み物の本なら「何号の棒針」とのように書かれていますが、北欧の編み針は号数ではなく「直径何ミリ」です。
流通している棒針は大抵は0.5ミリ刻み、太い編み針になると1ミリ刻みです。
つまり北欧の教則本をもとに日本の編み針で編む場合、号数を直径mmに換算する必要があります。
編み針も号数ではなく、直径何ミリの棒針、というように表します。ちなみに6ミリは13号、4.5ミリは8号、3.5ミリは5号と6号の間、3.0ミリは3号に相当します
確かに袖や丈の長さなど、日本のように段数ではなくセンチメートルで言ったほうが実用的な数値とはいえますね。
<それでも右袖と左袖で段数が違ったりすると長さ不揃いの原因になるので、念のため長さをメジャーで測るとともに段数も確認したほうが良いものです>
趣味として楽しむ人の多い編み物の世界ですが、外国の本を元に編む場合は換算が必要なことがあるので、その予定のある方は覚えておくと便利です。
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