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インド:ムンバイ

及能 直子(きゅうの なおこ)

2009からヨハネスブルグ(南アフリカ)に滞在ののち、
現在、インド ムンバイに居住中

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「アマルーラ」のボトル。

「アマルーラ」のボトル。

南ア名産のお酒にはワインがありますが、「アマルーラ」というお酒もあります。

「アマルーラ」はマルーラという木の実から作られるクリームリキュール(アルコール度数17度)です。「アマルーラ」は手取りされたマルーラの実を発酵し、木樽で2年間熟成されます。この樽からバニラのようなこんがりした匂いが自然に添加されます。
「アマルーラ」には生クリームも入っており、これがなめらかで濃厚な液体を作ります。
今や100カ国以上で販売されています。


ボトルのラベルは、ゾウがアイコンです。

ボトルのラベルは、ゾウがアイコンです。

古代よりマルーラの実は栄養がある植物として認識され、紀元前一万年前の隣国・ジンバブエの洞窟からマルーラの種子の跡が発見されています。

また、マルーラの実はお酒だけでなく、皮から抽出される精油成分がアロマテラピーとして使用されています。また、葉には医薬的な有効成分が含まれていることが認められており、現在も地域によっては皮膚病や胸焼けの治癒に葉が使われています。



マルーラの実のサイズは小さいプラムほどの大きさで楕円形、皮は黄金色の黄色でびわによく似ています。多汁で甘酸っぱい香りで、ナッツの風味がします。

マルーラの木は、サブサハラ(サハラ砂漠以南のアフリカ)地域のみの平野に育ち、
南アに多く育ちます。特に、サファリで有名なクルーガー国立公園周辺で多く生息し、ゾウ、サイ、イボイノシシ、ヒヒ(サル)、クドゥ(大型のカモシカ)シマウマ、ヤマアラシなどの野生動物の貴重な食料でもあります。

特にゾウの大好物で、ゾウは「アマルーラ」のボトルラベルのアイコンになっています。



ストレートでグラスに注ぎました。クリームの風味がたっぷりですが、さっぱりとしていて、とても飲みやすいです。

ストレートでグラスに注ぎました。クリームの風味がたっぷりですが、さっぱりとしていて、とても飲みやすいです。

「アマルーラ」の飲み方は、カクテルやショットで他のお酒と合わせるなど、色々な飲み方がありますが、
おすすめは氷を入れたグラスに注ぎ、ストレートで飲む方法です。

生クリームのようなクリーミーな味わいですが、ほのかな柑橘の風味があり、しつこくなく飲めます。

年末年始は、日本ではオードブル、おせち料理、お寿司など、毎日豪華な食事が続きますが、クリスマスからケーキなどスイーツも多く食べる時期だと思います。

甘くてクリーミーな「アマルーラ」はスイーツとの相性がよく、食後のケーキやアイスクリームと一緒に飲むのがぴったりです。
バニラアイスクリームにかけると、大人の味に早代わりです。

また、お酒として飲むだけでなく、前菜からデザートまで、「アマルーラ」を使ったさまざまな料理もあります。
「アマルーラ」のウェブサイトでレシピが多数紹介されています。
http://www.amarula.com/entertain#amarula-recipes


「アマルーラ」を使ったチョコレートもお店で売っています。お土産にもいいですね。

「アマルーラ」を使ったチョコレートもお店で売っています。お土産にもいいですね。

「アマルーラ」の製造会社は社会貢献活動として、ゾウの保護を目的に南アの大学と協力し、ゾウの動きや習性を調査し、アフリカだけでなく各国の野生のゾウの保護に役立てています。
また、毎年のマルーラの実の収穫作業は、地域の人々の貴重な生活資金源でもあります。

自然と人間の共存があってこそ「アマルーラ」が作られるという、なんとも自然王国アフリカらしいお酒です。

お正月は、アマルーラを飲みながら、日本からは遠いアフリカに思いを馳せてはいかがでしょうか。


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  • 1 コメント

1 - Comments

高橋久美子(韓国)より:

2012 年 12 月 25 日 22:54:19

とてもとてもおいしそうですね!
地域の人々や象のためにもなるなんてよりおいしく飲めそうです。

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