スウェーデン

スウェーデン:ウメオ

山本 グィスラソン 由佳(やまもと ぐぃすらそん ゆか)

職業:音楽関係
居住都市:ウメオ(スウェーデン)

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これからインフルエンザが本格化する季節。
予防接種、マスク、うがい…皆様も色々と対策をされることと思います。

そのなかで、感染防止のため「咳エチケット」というものもありますが、日本では「手で押さえて」というのが一般的ではないでしょうか。
しかし、スウェーデンでは手で押さえてではなく、「腕の中で」咳をするのがエチケットとされています。


新型インフルエンザ流行にともない、公共施設に掲載された予防のための心得、2番目の画像が「咳は腕の中で」

新型インフルエンザ流行にともない、公共施設に掲載された予防のための心得、2番目の画像が「咳は腕の中で」

ちなみに上の画像の1番目は、「頻繁に手を洗いましょう」。日本の常識とも共通している部分です。

そして3番目は、「もしインフルエンザにかかったら、家に留まりましょう」。
続けて「学校や職場などにウイルスをばらまくことを防止するために…」と書かれています。

皆様のなかには「風邪で熱が出て、つらくても仕事を休めないので、病院で注射を打ってもらって出勤する」という方も多いかもしれません。しかし、スウェーデンでは風邪では注射を打つのはもちろん、病院にかかることも一般的ではなく、家で安静にしているのが一番と考えられています。
社会的にも、病気で欠勤すること自体は批判されることが少なく、むしろ出勤して周りに感染させることのほうが良くないと考えられています。そして、その期間の給料分の一部は社会保険から保障されます。


インフルエンザ予防接種の問診表 予防接種は最寄の保健センターで。各センターの規定にもよりますが、高齢者やリスクのある人は約100クローナ(1500円)で、その他の人は約250クローナ程度で受けることができます。

インフルエンザ予防接種の問診表 予防接種は最寄の保健センターで。各センターの規定にもよりますが、高齢者やリスクのある人は約100クローナ(1500円)で、その他の人は約250クローナ程度で受けることができます。

咳エチケットの話に戻りますが、確かに咳をした後の手で物を渡されたりするのは、あまり快いこととは思えませんね。
手で押さえて咳をすると手にウイルスが付いてしまう、その手で物を触ると感染が広がる、とも言えるため、やはり他人との接触の少ない「腕の中」のほうが良いと考えられているようです。

ちなみにスウェーデンでは、マスクをして歩いている人を見かけることがまずありません。マスクによる予防法もスウェーデンで広がっても良いように思いますが、同じインフルエンザ対策でも、国によって常識が違うので、時には戸惑うこともあるものです。




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  • 1 コメント

1 - Comments

石田より:

2013 年 11 月 28 日 21:11:16

うーん、腕の中でするくらいなら、マスクした方が良いと思うのは私だけでしょうか?
他への飛散を防ぐのなら、未だマシと思いますが。

ただ、
>むしろ出勤して周りに感染させることのほうが良くないと考えられています。そして、その期間の給料分の一部は社会保険から保障されます。
これはいい!!
日本も真似して欲しい!!

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