スウェーデン

スウェーデン:ウメオ

山本 グィスラソン 由佳(やまもと ぐぃすらそん ゆか)

職業:音楽関係
居住都市:ウメオ(スウェーデン)

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日本人で「山」のつく姓というと、私の山本もその一つですが、山田、山口、山川、山下…と数々思い浮かびますね。

スウェーデン語で山は「berg(ベルイ)」
スウェーデンでも実は、山を意味する「berg」の付く姓は数々あります。特に「berg」で終わる姓が多いのが特徴、国民統計によると、50位以内は次のようになっています。(カッコ内はランキング)

Lindberg(17)、Lundberg(26)、Sandberg(34)、Forsberg(36)、Sjöberg(37)

また単独、もしくは「berg」で始まる姓について言うと、
berg(25)、Bergström(27)、Berglund(32)、Bergman(48)

27位のBergströmは、「山」と「川の流れ」の組み合わせになりますが、「ström」の付く姓も実はかなりポピュラーで、Lindström(21)、Engström(41)などがランキングしています。

その他、sjö(湖)blom(花)holm(港)などを含む姓も多いのですが、自然環境由来の言葉が姓によく使われる点は、日本ともある意味共通していると言えます。


姓の元をたどると、生活してきた地域の特徴を反映しているのでしょうか。

姓の元をたどると、生活してきた地域の特徴を反映しているのでしょうか。

しかし上位20位以内を見ると、違う特徴があります。
1位はAndersson、続いてJohansson、Karlsson、Nilsson、Eriksson…、先に出た17位のLindbergを除いては、20位まで全てが「son」で終わっています。

「son」は息子なので、つまりAnderssonとは「Anderの息子」という意味になりますが、同様にJohanssonは「Johanの息子」…となりますが、これには実は奥深い理由があります。

アイスランドでは現代でも9割ぐらいの国民がファミリーネームを持たず、父の名前に男なら「son」、女なら「dottir」を付け、誰の息子、誰の娘という呼称を、いわば「姓」として使っています。
つまり、父親の名が「Erik」であれば、息子の姓は「Eriksson」、娘の姓は「Eriksdottir」といった具合です。

スウェーデンでも過去には現代のアイスランド同様の姓の付け方をしていたため、その名残として現代までも受け継がれているのが「son」で終わる姓というわけです。



しかし移民が多い今日、聞きなれない姓を持つ国民が増えてきています。これから何十年後には、国民の姓のランキングもかなり大きく変わってくるのかもしれませんね。





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