台湾

台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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國立台湾師範大学附属高級中學(通称:師大附中・シーダーフージョン)の正門

國立台湾師範大学附属高級中學(通称:師大附中・シーダーフージョン)の正門

 昨年、下記URLで先生が卒業生に向けて準備した送辞VTRを紹介しました。

http://www.ima-earth.com/contents/entry.php?id=201261302034

 このVTRがきっかけで師大附中の卒業式に興味を持った私は、今年は満を持して6月6日の卒業式の撮影を申し込みました。その後、学校と卒業生で構成される卒業式実行委員会から許可を頂き、準備の段階から見せていただけることができました。

 今回は、その卒業式の準備の様子を紹介したいと思います。


卒業式で使うVTRの撮影の様子

卒業式で使うVTRの撮影の様子

 師大附中の卒業式は、盛大で独創的な卒業式が特徴で、現在の独創的な手作りスタイルでは10年近く行なわれている学校最大の行事です。
 毎年200~300人に構成される実行委員会が4月に結成され、準備と会場設営の作業に当たります。実行委員会も管理部門と現場部門に分かれ、各部門も仕事の内容によって更に細かく分かれます。
 また、歴代の卒業式実行委員会のメンバーも、時間の許す限り作業の手伝いに当たります。以前は、朝から21:00まで作業をしていたそうですが、遠方から来る卒業生に合わせ、今は19:00で終わりにしています。


会場の設営の様子

会場の設営の様子

 上の写真は、会場である中興堂(ジョンシンタン)という名前の講堂ですが、舞台の設置作業は5月中旬から始めています。こちらの作業は62人で行なっていますが、「手よりも口が先に進む」ということはなく、粛々と作業を進めていきます。この辺りも、美術担当の責任者を中心に厳しく管理されていますが、先生が口出しする様子は私が見ていた限りありませんでした。


舞台スタッフの手は生傷とペンキが

舞台スタッフの手は生傷とペンキが

 こちらは、舞台の設営を任されている美術スタッフの副リーダーの手のひらですが、生傷やペンキの跡が残っていました。また、髪にもペンキがついていて、作業のハードさを伺わせます。


毎日19:00に集合して、記念撮影

毎日19:00に集合して、記念撮影

 管理・監督担当の先生の指示で、毎日19:00に仕事にあたった実行委員会のスタッフたちは所定の場所に集合し、記念撮影を行います。

 これの最大の目的は、単なる思い出作りだけでなく、スタッフたちが毎日顔を合わせる場を作り、コミュニケーションをとらせることにより、つまらない衝突や仲間割れを防ぎ、団結力を高めることです。

 200人以上のスタッフをまとめあげる秘訣が、ここにあると思うと同時に、その教育的効果を理解している先生の手腕に脱帽でした。


 ちなみに……

 昨年、先生が作った送辞VTR、サプライズ企画は今年も予定されていますが、卒業式実行委員会のメンバーも具体的なことは全く知らされていないため、分からずじまいでした。

 師大附中の卒業式は6月6日(木)14:00から

 どんな卒業式を迎えるのでしょうか
 そして先生たちは、どんなサプライズを用意しているのでしょうか


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Related filmより:

2013 年 06 月 11 日 10:50:12

國立台灣師大附中第73屆畢典小組導師致辭?附中style
https://www.youtube.com/watch?v=nAKFhMCnF4Q

ちいより:

2013 年 06 月 12 日 20:48:51

こんにちは
私は、この記事で紹介されている、附中の生徒(日籍、高2)です。
今回、このように私達の高校卒業式について、記事を書いて下さり、ありがとうございました。
私達の高校は、台湾でも校風が大変自由な学校で、毎年色々な映画をテーマに卒業式を行っています。今年のテーマは、「スターウォーズ」でした。
(ちなみに、ほかの記事で紹介されている北一女は、附中より後にこのような卒業式を始めたので、元祖はこっち、だそうです。)
元々は、進学先の決まった生徒が、卒業式までブラブラと時間を無駄に過ごさないように、というOBの支援から始まった行事です。そして、この行事は、私達の自慢です。

それを、今回、日本の皆さんに紹介して下さり、多くの生徒(特に卒業した先輩方)が喜んでいるようです。日本の皆さんが興味を持って下されば、幸いです。

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