メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 90年代の名画の一つに「フライドグリーントマト」があります。
 主人公達が営む駅前のカフェにて、自慢のメニューとして「Fried Green Tomato, served hot(フライドグリーントマト 熱々をお出しします。)」があります。

 映画を見ているだけでは想像がつきませんよね。

 以前、日本に住んでいた時に家庭菜園で熟しきらないけれど大きくなった緑のトマトが出来た時に作ったのを思いだし、実際に、緑のトマトを買有チャンスがあったので作ってみました。

 メキシコ人は緑のトマトなんて買いません。
 トマトは赤いものでなくちゃ。
 真っ赤に熟した物を、家庭の主婦達は厳しい目で選び、サルサ用にしこたま買い込んで行きます。
 先日、スーパーの売り出し日に山と積まれたトマトの中から、みなさん緑の堅いトマトだけをはじいて「堅いわね。まだまだよ。なんでこんなの売るのかしら」と文句を言っていました。
 その横で、嬉しそうにそのはじかれた緑トマトを袋につめるあやしいアジア人(の私)。
 メキシコ人のおばちゃんから言われてしまいました。
「だめよ、サルサを作るには真っ赤なのじゃないと!」
 いいえ、奥様、私が作るのはフライドグリーントマトなんです。
 おばちゃん、びっくり。


パン粉を付けて揚げ焼きする緑トマト。予想外の味に!

パン粉を付けて揚げ焼きする緑トマト。予想外の味に!

 さて、キッチンにて調理開始です。
 手順は簡単。 
 緑の堅いトマトを1.5cm程度に厚く輪切りにし、中の種をスプーンでくり抜きます。その中身に、パン粉、塩こしょう、そしてたっぷりのハチミツを加えてよく混ぜます。
 混ぜ合わせた物を、くり抜いた穴にスプーンの背で詰め込み、トマトの断面にまんべんなくパン粉を付けます。
 それを、熱した油で揚げるもよし、多めの油で焼くもよし。パン粉がこんがりカリッとするまで火を通します。


なんでも好きな物をかけてどうぞ

なんでも好きな物をかけてどうぞ

 出来上がったものは、そのままでも、お好みで塩とハチミツをかけても、マヨネーズ+ケチャップ+チリソースをかけてもよし。ソースはそれぞれお好みで。

 熱々が美味しいのです。
 何が近いか、というと、北米では冬場のおやつとしてよく食べられているリンゴのフリッターでしょうか。
 甘酸っぱくさっくりと、いくつでも行けちゃいます。
 
 先日作ったところ大好評いただき、おかわり続出、緑のトマト2キロが大人6人の胃袋に吸い込まれて行きました。

 ハチミツ味で甘いトマトのフライですが、そこはメキシコ人、辛いサルサをかけて甘辛酸っぱい味で楽しんでいました。

 来年の夏、緑のトマトがお庭で採れたらぜひおためしください。




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