オランダの首都・アムステルダムは「市内全体がアンティークの趣を持つ」と、世界中からやって来る観光客から称される、美しい古都です。16世紀、市内を流れるアムステル川に造られた運河を中心に発展してきた歴史を持ち、それにちなみ、アムステルダムと呼ばれるようになりました。

しかし近年、この運河へ投げ込まれるプラスティックごみの量が著しく増加し、不衛生であるだけではなく、景観を著しく損なうとし、市民団体が問題解決に立ち上がりました。

この団体員たちが編み出したのが、｢Plastic Whale（プラクジラ）｣というプロジェクトです。これは、プラクジラと称される、小型ボート10艘に乗り、運河を回遊しながら、地引網やルアーを使って、魚釣りの容量でごみを集めるというもの。拾い集めたごみで再利用に回せるものはリサイクル処理をするもくろみが、そこにあるのです。

昨年からは、一般市民も参加できるようになり、このごみ収集に積極的に参加しています。特に子どもたちは｢楽しみながらエコと環境について学べる！｣と大喜びで、課外活動の１つにする学校もあるそうです。

運河の掃除だけではなく、廃棄物をリサイクルするという一石二鳥なエコ・プロジェクト。これと同様の方法で、オランダの東南部を流れるワール河にも、近いうち、プラスチックのクジラが出現する日がやって来るそうです。

レポーター「フリードリヒス　カオル」の最近の記事

• コロナからインフレと続き、移住を考える人が静かに増えているオランダ
• オランダのアルバイト事情
• ベジタリアン用のグミ菓子はいかが？

「オランダ」の他の記事

• コロナからインフレと続き、移住を考える人が静かに増えているオランダ
• オランダのアルバイト事情
• ベジタリアン用のグミ菓子はいかが？