おがさわら丸が父島を出発の時、ホテルのスタッフなど大勢が見送りに来ました。(父島14時出発、東京到着は翌日15時30分)
小笠原諸島の旅は「おがさわら丸」で始まり「おがさわら丸」で終わる。
言うまでもないことですが、行きと帰りの船では、もちろん旅人の心境は異なります。
父島を出発するときは、現地の人々に手を振られ、太鼓などの演出と、「蛍の光」の音楽で見送られました。
しかし、おがさわら丸の見送りは待合所にとどまりません。
出航すると、漁船や観光船までもが、おがさわら丸を追いかけて見送りに来る。この見送りこそが、島の「名物」になっているほどです。
おがさわら丸を追いかける、多くの漁船や観光船。この中には帰る日の午前中にお世話になった観光船と、そのスタッフの姿もありました。
「飛び込めよー!」とデッキから声を受け、漁船や観光船からダイブする人々も
この見送りで、とても印象的なのは、さようなら等の別れの言葉でなく「また来てよー!」と島民の皆様が声を上げていること。
のどかな南国の島を離れ大都会へと移動すると思うと、余計に島が恋しくなる、そして本当にまた来たいと思わせる、何ともせつない見送りです。
おがさわら丸のレストランやスナックでは、島塩ラーメンや期間限定パッションフルーツのアイスクリームが人気。帰路でも島の味を満喫
おがさわら丸は観光客が利用するだけでなく、もちろん島民にとっての重要な足でもあります。
私が旅行した6月は、まだオンシーズン前ということで、往復共に定員の半数程度の乗客数でしたが、繁忙期は便数を増やして運行しているものの、夏休み期間は既に満席便も出ているとのこと。繁忙期には定員に島民枠を作り、本土へ里帰りする島民への対応をしているそうです。
小笠原の固有種、タコノキを加工して小物を作ったりするタコノハ細工は名物。右下が、お土産屋でキットを買い、帰りの船の中で作ってきたタコノハのブレスレット2本
ちなみに上の写真のタコノキの、ちょうどブレスレットの上の部分あたりに、赤い袋があることに気づいた方、いらっしゃるかと思いますが、これはグリーンアノール(外来種の害虫)を駆除するための仕掛けだそうです。
持ち込まれた外来種や、戦前に飼われていたものが野生化したヤギによる自然破壊など、世界自然遺産として小笠原のかかえる問題点も聴いてまいりましたが、この美しい自然はいつまでも残っていて欲しいものです。
今回、一航海(船内2泊、島内3泊)の間で、父島と母島の両方を旅行しましたが、比較的都会の父島と、まさに離島といった雰囲気の母島では、また違った趣があり、私個人的には、行くからには、まずは両方を訪れてみることをお勧めします。
それにしても、このように島民に追いかけられ見送られると、余計にまた行きたくなるものですね…何年か後にでも、また違ったテーマで行ってみよう、という気分になりました。
レポーター「山本 グィスラソン 由佳」の最近の記事
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