オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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日本では、よほどのことがない限り、歯並びを気にすることはあまりないと思います。しかし、欧米ではどうやら状況が違うようです・・・。子どもならずとも、大人も歯並びには異常(?)と思われるほど神経を使い、完璧な歯並びを目指すのが一般的です。


小学校6年生に相当する子どもたちが、矯正の話題を授業で受けているところ。

小学校6年生に相当する子どもたちが、矯正の話題を授業で受けているところ。

乳歯が、すべて大人の歯に生え変わる年齢には個人差があり、「まちまち」だということは、日本であれば誰でも知っていることなのではないでしょうか。大体12歳くらいとか、早い子は10歳くらいとか、そのくらいの年齢の差があるとしても、それは普通と考える人が多いと思います。しかし、オランダは違います。「12歳になっても、まだ乳歯が生えてるの?」「それはおかしい!レントゲンを撮って調べなくては!」などなど、10歳過ぎで乳歯が生えているだけでも大騒ぎされるのです。


なぜ、大騒ぎ(?)されるかというと、歯列矯正が待ち受けているからなのです。「なるべく小学校のうちに歯列矯正をさせる」というのがオランダの親たちの目標のようになっているのですが、それには理由があります。歯列矯正を延ばし延ばしにしていると、歯列矯正代で自腹を切らなくてはならないためなのです。


まず歯型を取って・・・(画像提供:Ad.nl)

まず歯型を取って・・・(画像提供:Ad.nl)

子どもたちは、18歳(オランダで成人と認められている年齢)に達するまで、医療は基本的に無料(健康保険は親が支払っていますが)なので、歯列矯正も基本的な矯正であれば無料になります。そこで親たちは、18歳までに無料で全てを終わらせたいがために、躍起になって歯列矯正をさせるというわけです。「なるべく小学校のうちに」というのは、中学に進学する頃になると、歯列矯正のブリッジをはめていると、いじめの対象になりやすいと、親たちが信じているからだそうです(実際にはそんなことはまずありません。多くの子どもたちが中学生になっても歯列矯正の真っ最中、という場合もありますので、単に親たちの杞憂に過ぎないようです)


色が選べるタイプのものは女子に人気がある。

色が選べるタイプのものは女子に人気がある。

歯並びをきれいにするため、という親心はもちろん理解出来ますが、それよりも何よりも、「無料で済ませられるうちに!」と躍起になる親たち。我が家の子どもたちはまだ乳歯が生えている段階ですが、「乳歯が抜けたら、即刻、連絡してください」と歯医者からも矢の催促をされており、これでいいのか??と考え込んでいる最中です。


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