先日、オランダの子供はユニセフの調査で2回「世界一幸せ」だとランク付けされたことを書きましたね。

参照記事：オランダの子供の約半分が、結婚していない両親の元に生まれる
http://ima-earth.com/contents/entry.php?id=2016871936

これは児童に関する調査でしたが、そこからもう少し成長した12歳から25歳のオランダの若者に関しても、おおむね現在の状況に満足しているということが分かりました。

12歳から25歳の若者約4000人を対象にアンケート調査を行ったのは、CBS(中央統計局）という機関。
その結果を、8月12日に発表しました。

参照記事：Leeuwendeel jongeren tevreden met hun leven
https://www.cbs.nl/nl-nl/nieuws/2016/32/leeuwendeel-jongeren-tevreden-met-hun-leven

アンケートでは若者を取り巻く状況（交友関係、精神状態、住環境、容姿、金銭状況など）をテーマ別に聞き取り調査し、その満足度を調査しています。
なんと交友関係に関しては、92％の若者が満足していると答えているのだとか。
そこに精神状態と住環境の満足度90％が続き、容姿の満足度84％が4番目に高い結果となっています。

容姿に関しては、調査年齢にかかわらず常に女子より男子のほうが満足度が高いという結果になりました。
女子は常に満足度78％、男子は低年齢層（12歳から18歳）で満足度がなんと91%、それ以降は87%というハイスコアをマークしています。
女子は男子より、自分の容姿に関する理想が高いのかもしれませんね。

CBSの調査結果はあくまでもデータの発表であり、「何故そこまで満足度が高いのか」という考察はありませんでした。

これはオランダ住人である筆者の個人的な意見ですが、オランダは子供に対して「こうであれ」というプレッシャーが少ないような気がします。
（躾の面でそれが正しいかどうかは別にして）街中で子供を大声で叱責するような親も見かけませんし、大人から敬意をもって対応されている空気を感じます。
オランダ人の知人曰く、オランダの大人は、自分の子供や孫に対してでも「これをしなさい！」と命令形で話すことはないそうです。
どんなにせっぱつまった状況でも「これをしてくれるかい？」と婉曲的な表現を使うのだとか。
そうやって一個人として敬意をもって大人に接してもらえることが、自己肯定感を高めるのではないでしょうか。

これは、大人のほうにも心の余裕がないとできないことですよね。
オランダの子供の幸福感や生活満足度が高いのは、つきつめてみれば大人自身が余裕をもって幸せに暮らしているからかもしれませんね。

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