オランダの鉄道会社が日本式の整列乗車を推進?
2016.10.10 up
日本の電車に乗らない生活になって久しい筆者ですが、東京の混雑した駅のホームであっても整列乗車が徹底されていたのを覚えています。実家の最寄り駅のホームには、電車の停車予定位置にラインが引かれ、2本先の電車まで並べるようになっていました。そして先発電車が出発すると、次発電車を待って並んでいた人々が一斉に横にずれるのも美しい様式美だったなと懐かしく思い出します。
そんな日本式の電車の整列乗車ルールを、オランダの鉄道会社が導入することに決めたと報道されています。
http://www.metronieuws.nl/nieuws/binnenland/2016/09/ns-betere-verspreiding-in-trein-via-instapzones より
オランダの駅のホームは、電車が到着するまで乗車ドアがどこになるのか分からないので、人々がバラバラに思い思いの場所で待っています。そうするとどうしても階段の側や待ちやすいエリアのドアに乗客が集中してしまうのです。そのため、車内の混雑状況にバラつきが生じ、奥には空いている座席があってもそこまでたどり着けず結局ドア回りばかりが混雑するという悪循環に。そんな乗客からのクレームに対応する鉄道会社のNS社とProRail社は、例の日本式整列乗車に目を付けたのだとか。
乗車位置が予め分かっていれば、乗客がどこかのドア前に集中することなく均等に分かれて待機してくれるのではないかと期待してのことだそう。
来年から試験的に、オランダ国内で最も混雑する路線であるアムステルダムとアイントホーフェン間の列車で、プログラムを実施するのだとか。具体的には、駅ホームに青い字で乗車位置を示し、電車の運転士のほうでも停車位置を乗客が待つ場所に合わせて停車するよう推進するといいます。
ただ、それを報道する記事には書かれていませんが、オランダの電車には通常、一等車と二等車のランクが存在します。それぞれ乗車賃が違うので、二等車の切符を買うと一等車には乗れない(通過はできるが座れない)システムになっています。そのため、並ぶ場所を決めるならその車両ランクもあらかじめ示す必要があるのではないでしょうか。
ただ日本式を真似すれば解決というわけではなく、超えなくてはいけないオランダならではの課題にどう取り組むのか、今後も注目していきたいと思います。
参照記事: NS: Betere verspreiding in trein via instapzones
http://www.metronieuws.nl/nieuws/binnenland/2016/09/ns-betere-verspreiding-in-trein-via-instapzones
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