台北市の高校生日本語朗読・スピーチコンテスト2017
2017.05.06 up
会場の入り口
昨年紹介した台北市の日本語朗読・スピーチコンテストが4月12日の午前に行われました。会場は、昨年と同じ台北市立大同高級中學。第二外国語の日本語が必修になっているほど、日本語教育に力を入れている学校で、東京都立狛江高等学校などと交流を行っている学校です。今回も許可を頂き、その様子を見てきました。
会場の外より
細かいルールは下記URLをご参照いただくとして、会場は学校の図書館にある視聴覚教室。上の写真の奥の左側がスピーチコンテスト、右側が朗読コンテストの会場です。
http://www.ima-earth.com/contents/entry.php?id=20166102942
開始前で、緊張した空気が壁越しに漂っていました。
スピーチコンテストの映像が出る控え室
今年参加者は朗読の甲組が24人、乙組が18人、スピーチの甲組が7人、乙組が11人で、各参加者はしっかりした日本語を披露していました。
昨年は、どちらかというとスピーチコンテストに比重を置いて見ていたので、今回は朗読の方に比重を置いて見ることにしました。そうしたら…。
朗読コンテストの映像が出る控え室
会場のビデオカメラのバッテリートラブルで、映像が途切れ途切れになってしまい、先に行った甲組の半分近くの様子を見ることができず、周囲の方から不満の声が聞かれました。それでもトラブルが解決し、乙組の様子を全部見ることができました。
昨年と大きく違ったのは、規定の2分以内に最後まで読み終える参加者が少なかったことでした。乙組の朗読の文章は、太宰治の「朝」、寺田寅彦の「秋の歌」、エドガー・アラン・ポーの「黒猫」、オー・ヘンリーの「最後の一枚の葉」、岡本かの子の「晩春」の5つ。この中から、自分の出番の5分前にくじ引きで読む文章を選びますが、3月に台北市立中山女子高級中學のホームぺージでアップされた文章を見ると、漢字の読み仮名がふってありませんでした。ふってあっても難読のものだけで、「最後の一枚の葉」に至っては全くふってありませんでした。
当日はA3サイズの紙に、アップされた原稿の文字を大きくしたものをプリントしたものを使用することになっていて、自分で用意した原稿を読み上げることはできません。
本番で、緊張して、覚えたことがとんでしまうことがあると思うのですが、そこに漢字の読み仮名がない文章が目の前にあり、「あれ、コレ何て読むんだっけ…」と思っている間に時間が過ぎ、気がついたら終了のベル。
様子を見ている限り、乙組だけでなく、甲組でもそういう感じの参加者が多く見られ、中には、読めない漢字のところで朗読が止まってしまい、長い時間沈黙したまま終了のベルを聞いた参加者もいました。
昨年の原稿には、甲、乙組の文章とも読み仮名がふってあったので、2分以内で読めない参加者が続出したのは、その影響が少なからずあったのではないかと見ています。2分以内に全文読み切れなかったことが審査に影響したかもしれない、と考えると、複雑な心境になりますが、皆さんはいかがでしょうか。
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