オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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深く、蒼い地中海に浮かぶ、ギリシアの美しい島々…というと、あなたはどのような風景を思い浮かべるでしょうか。真っ青な海に映える白い壁の家並み、深紅のベゴニアが咲き乱れる窓辺、ふりそそぐ灼熱の太陽、といったイメージを思い抱く方も多いと思います。


青い海と白い島のコントラストが美しいサントリーニ島。

青い海と白い島のコントラストが美しいサントリーニ島。

ギリシアを実際に旅したことがある方なら、絶景スポット満載のサントリーニ島をまず、思い浮かべるでしょう。島の斜面に、軒並みを連ねた白い家々、透き通った青い空、そして群青色の海がおりなす光景は、世界屈指のバカンス地の名に恥じない美しさです。訪れる者ならその誰が魅了されてしまうと思われるこの島だですが、夏期になると、イギリスやドイツなど西ヨーロッパ諸国からのバカンス客が大量に押し寄せます。しかし、バカンスといえども、彼らはいったい、何を求めてこの島にやってくるのでしょうか?


もちろん、絶景スポットを含む観光地巡りはマストです。しかし彼らはむしろ、癒しを優先してサントリーニ島を訪れる傾向にあるようです。多忙きわめる憂き世のことをすっかり忘れ、日長一日ビーチに寝ころんで、思いきりリラックスするためにここへやってくる、というわけです。


最新号から古本まで取り扱っている書店。(画像提供:D−Reisen)

最新号から古本まで取り扱っている書店。(画像提供:D−Reisen)

今から数年前のことです。ギリシアの灼熱の太陽の下、1週間のバカンスをここで過ごした英国人・オリバーとクレイグも、サントリーニ島に魅せられた人たちでした。もともとはリラックス目的でやってきた彼らでしたが、例にもれず島の美しさに圧倒されます。実は、この滞在が、彼らの将来までもを決定づけてしまうほどのインパクトを与えたのです。何と、2人はこの島に移住することをその場で決めたのでした。しかし、単に島の美しさに魅せられて移住を決意したわけではありませんでした。2人の心の中には、長い間あたためられ続けてきた一枚の青写真があったのです。この夢を実現させるきっかけを提供してくれたのが、サントリーニ島だったのでした。


その、夢とは?「世界で、もっとも美しい場所にある書店」をオープンさせることだったそうです。ふたりはそれまでの貯金をはたき、友人の援助を得、遂に「Atlantis Books(アトランティス・ブックス)」なる小さな書店を2004年にオープンさせたのでした。目の前に大西洋を臨み、これ以上、風光明媚な場所はない!といえる絶好の場所にある書店はオープン以来、特にバカンス客から大好評を得ているそうです。書籍の品ぞろえも豊富で、英国やドイツ、フランスなど各国で話題の新刊書はもちろんのこと、ユニークなムックや豪華本、そしてクラシックな名著まで、読書好きなオーナーのセンスが光るセレクションもあります。また、バカンス客のみならず、サントリーニ島やその近郊の島々に移住した人びとにとって欠かせない、読書という憩いのひと時を提供してくれる重要スポットとしても人気は上々だそうです。「ここに来ると、まるで自宅に戻ってきたような感じがして、心からほっとする」という常連客からバカンス客まで、読書フリークを魅了し続ける「アトランティス・ブックス」。彼らから、島の秘宝、とまで称されるこの店先にならんだ書籍を手に取ってみるだけで、サントリーニ島での美しい思い出が、誰もの心の中に綴られることは間違いないでしょう。


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