アメリカ

アメリカ:リースビル

カレン・ヘンドリクソン

職業…高校の日本語教師
居住都市…ウィスコンシン州のリースビル村

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妹のリンダは前の席に座っています。飛び立つ準備をしているところです

妹のリンダは前の席に座っています。飛び立つ準備をしているところです

ディズニーのアリスのティーカップでも吐きそうになる私は、妹がこの間したことがまったく理解できないです。「理解できない」というか、自分でしたいと絶対思わないのです。どんなにスリルを感じても。


別な飛行機でさかさまになる直前

別な飛行機でさかさまになる直前

リンダは1993年からパイロットをしていますが、今年の5月に、エアロバティックスについてのドキュメンタリー制作に、参加するチャンスを与えられました。(エアロバティックスは飛行機で空でダンスするようなことです。一台でする時もあるし、何台かでシンクロですることもあります)
それで、妹を含めて男性2人と女性2人のパイロットが4日間ループやスピンなどのやりかたを教えてもらいました。


地面が飛行機の上!

地面が飛行機の上!

妹はエアロバティックスの訓練が終わってこう言っていました:

「実は、私は高所恐怖症があるからこのエアロバティックスを是非してみて自分をチャレンジしたいと思いました。人間が何かを怖く思うことは当然だけど、その恐怖に負けないのが私のポリシーです」

「操縦中気分が悪くなって吐いてしまったら、やめさせられないかとすごく心配していました。しかし、気分が悪くならないようなトレーニングもあったから結局全然問題なかったです」


仕事で操縦しているCitation X

仕事で操縦しているCitation X

リンダは大学生の時に陸軍に入り、飛行機とヘリコプターの操縦訓練を受けました。陸軍に入っていた7年間の間、南アメリカで麻薬売買対策のための飛行機を操縦したりしました。
陸軍の契約が切れるちょっと前のある日、延長しようと思っていた妹が旅客機に乗っていて機長のアナウンスを聞いていました。いつものような「ご搭乗いただきまして誠にありがとうございました」などのアナウンスだったのでそんなに気をつけて聞いていませんでした。
しかし、後ろから聞こえてきた声がちゃんと耳に入りました。
小さい女の子が「かあちゃん、どうして女性のパイロットがいないの?」と聞いた瞬間、陸軍をやめて旅客機のパイロットになると決心しました。それは1999年で、現在Net Jetsという航空会社の旅客機のパイロットをしています。


AirVentureのブースで書いた絵本を見せる

AirVentureのブースで書いた絵本を見せる

パイロットになっても、あの女の子の言葉が忘れられなくて、彼女のような子どものためにもっとがんばりたいと思いました。NPOを作り、「もちろん、女も空を飛べるよ!」というメッセージを元にして、学校や図書館でプレゼンテーションをしたりラジオや新聞に出たり操縦レッスンを受けるための奨学金を女性に寄付したりしています。

そのプレゼンテーションや奨学金のお金を集めるためにTシャツや絵本を自分でデザインして売っています。ウィスコンシンのオシュコシュ市で毎年の夏に行われるAirVentureという世界最大航空ショーで5年間ブースを出して、女性向けグッズを販売しながら女の子にパイロットや航空交通管制官になれる夢を持たせています。

妹のNPOのGirls With WingsのHP:
http://www.girlswithwings.com/index.html

ウィスコンシンのAir Ventureについて、日本人が日本語で書いたブログ:
http://ameblo.jp/oshkosh/entry-10248288495.html

エアロバティックスについて:
http://teamdeepblues.jp/index.php


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  • 1 コメント

1 - Comments

sabaより:

2010 年 08 月 24 日 15:57:22

確かに男性パイロット、女性CAが当たり前のようになっていますが、逆に女性パイロット、男性CAでも全然おかしくないわけで。

リンダさんにはがんばって欲しいです。

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