【Chai酒部×ima】寒い冬にぴったり。デザート感覚のお酒「アドヴォカート」
2012.12.24 up
オランダ人のお姑さんと一緒にイエメシをしたときです。
「デザートにアドヴォカートはどう?」とプリンのようなものを持ってきてくれました。
濃厚な黄色のカスタードクリームに生クリームがのって、どこからどうみてもスィーツです。
おぼろげな記憶ながらアドヴォカートはお酒と知っていたので、過去にどこかのバーでいただいたカクテルを想像していました。
ところが見かけといい、記憶に残っていた味といい、本場の「アドヴォカート」は私のイメージをくつがえしました。
食べてみたら(飲むのではないのです)ふんわり甘く、どこか懐かしいお味で、満腹のおなかにもこたえません。
思わず「お代わり!」だったのですが、アルコール度はしっかり15度以上で、お姑さんから食べ過ぎないようにと駄目だしがありました。
そのうち体が内からポーッと温まってきました。
アドヴォカートの名前の由来は、諸説ありまして、飲んだあとに弁護士のごとく弁舌さわやかになるからというものもありますが、本当のところは、南米原産のアボガドにちなむようです。
植民地時代に新大陸で森のバターといわれるアボガドを、ドロドロにしてアルコールと混ぜて飲んでいたのがこのお酒の原型です。やみつきのお味ながら、オランダではアボガドが手に入らず、代替品として卵を使いアドヴォカートをつくりあげました。
オランダでは今も手作りする人が多いようで、家庭ごとに家伝のレシピがあります。
まさに「ホームメードの味」日本の梅酒のような感覚でしょうか。
酒屋のお兄さんは「実家のアドヴォカートが最高さ」と自慢しておられました。
クリスマスのころ、大勢の家族が集まるホームパーティで、お婆ちゃんご自慢のお手製アドヴォカートを味わって、ほっこり、幸せな気分を味わうそうです。
新鮮な卵がたっぷりなので、寒さが厳しく、重い風邪をひく人も多いオランダ冬の滋養強壮剤ともいえます。
輸出品はかなりさらっとしているそうです。卵を使うため鮮度など限界があるのかもしれません。
材料はブランデーと日本に伝わっているようですが、これはちょっと誤解をうむかもしれません。
正確には蒸留酒ブランデワイン(brandewijn)のことで、ホワイトリカー(甲類焼酎)を使います。
琥珀色のブランデーとは別物ですのでご注意を。
案外簡単にできるみたいなので、チャンスがあれば手作りにチャレンジしてみたいものです。
北海道、十勝発のアドヴォカートなんてのもフレッシュで高品質ななものがつくれそうですね。
Imaさん、期待してます。
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タグ:【Chai酒部×ima】
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