オランダ代表チームが「人種差別主義者」の餌食に EURO2012 その3
2012.06.27 up
オランダ代表チーム、ガーディアン誌よりhttp://www.guardian.co.uk/football/video/2012/jun/08/euro-2012-racism-dutch-training-video
ユーロカップ2012(UEFA欧州選手権2012) は、サッカー界にうずまくレイシズム(人種差別)の辛らつさをPRする大会となってしまいました。
(以前の投稿をご参考ください)
オランダ代表チームが、ポーランド南部のクラクフ市で公開練習していたときのことです。
スタンドには2万人以上のファンがやってきていました。
ところが一部の観衆たちが黒人プレーヤーにむかって「ウッホ ウッホ ・・」と猿を真似た野次をとばしはじめたのです。
(動画をごらんください)
http://www.guardian.co.uk/football/video/2012/jun/08/euro-2012-racism-dutch-training-video
モンキーサウンドといって、黒人を揶揄する卑劣な行為です。
ベルト・ファン・マルワイク監督 はただちに練習を中断し、コートの反対側に選手たちを移動させました。
監督 はUEFA大会主催者側に、遺憾の意をあらわしまた。
ところが大会関係者のコメントは「調査の結果、そのような事実が一部観客側にあったかもしれませんが、人種差別と言うよりも、試合の開催地に選んでもらえなかった地元の鬱憤が、こんな形ででてしまったのでしょう」というもの。
このとぼけたコメントにベルト・ファン・マルワイク監督 をはじめ、オランダ代表チームの誰もが不快感をあらわし、監督は「現実を直視しろ!」と苦言を呈しています。
またオランダ、イタリア、イングランド代表チームは先立って、ポーランドにあるアウシュビッツ収容所を見学しています。差別のために、400万人以上の尊い命が奪われた場所です。選手たちは一様に声もなく、ショックを隠しきれない様子で、ツィッターやフェースブックに感想をのべています。
見ると聞くとは大違い、現場を訪れたものだけが感じる重い空気を感じたようです。
【参考ページ】
▼Mail Online
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2156303/Euro-2012-Polish-thugs-hurl-racist-abuse-monkey-chants-Holland-stars-Krakow.html?ITO=1490
▼BBC スポーツニュース
http://www.bbc.co.uk/sport/0/football/18363736
Mail Online;会見で不快感をあらわすマルク・ファン・ボメル キャプテン(左)とベルト・ファン・マルワイク監督(右)
Mail Online;アウシュビッツを見学するオランダ代表チーム
※死亡者数は諸説有り、400万人が確定された数値ではありません。(管理人注)
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2 - Comments
見学者より:
2012 年 12 月 05 日 12:10:17
>400万人以上の尊い命が奪われた場所です
物理的に可能かどうか自分の頭で考えましたか?
管理人より:
2013 年 02 月 04 日 13:34:55
見学者様
ご返答が遅くなり大変申し訳ありません。
アウシュビッツ収容所での志望者数は諸説あり、
記事中の400万はニュルンベルク裁判で採用された数値ですが、その他学者・歴史家、関係者でも150万?300万という数値も出ています。
誤解を与える表記となっておりますので、追記として
※死亡者数は諸説有り、400万人が確定された数値ではありません。(管理人注)
とさせていただきます。
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