フランス

フランス:ボルドー

針谷綾子(ハリガイアヤコ)

職業…シャトーでのワイン販売/ぶどう畑(シーズン時)
居住都市…ボルドー(フランス)
→こちらで記事をかきはじめた頃はニュージーランド南島のブレナムに滞在していました。2012年の夏から夫の仕事の関係でフランスのボルドー地方のマルゴーに住み始めました。現在滞在7年目です。ボルドーレッドで有名なワインの町です。ボルドーは小さなパリと呼ばれており、観光地としても人気があります。

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シャトーでは結婚式やテイスティングなど様々な目的で利用されます

シャトーでは結婚式やテイスティングなど様々な目的で利用されます

ボルドーのシャトーは現在ビンテージ期間です。
夫が働いているので、ちょっとどんな様子かリアルタイムでお伝えしたいと思います。

ビンテージというのは、ぶどうを収穫しワインをつくる期間のことをいいます。もちろんワインは発酵、熟成させる必要があるので、このビンテージ期間はワインを樽やタンクにいれるまでの工程をいいます。敷地の広さにもよりますが、大半のところでは収穫は3週間から1か月強、そのあとのワイナリーでの作業が落ち着くまでは3か月前後の期間をようします。ワインボトルには年がかいてありますが、それはこの工程が行われた年のことなんです。


早朝にワーカーさんたちがバスで到着します

早朝にワーカーさんたちがバスで到着します

フランス全土でもそれぞれの地域によって、気候も違うのでビンテージ時期も違います。南フランスでは10月頭になると収穫がおわっているところが多いのですが、このボルドーでははじまったばかり、そして北のアルザスではまだいまだに収穫の時期をまっているところもある状態です。

このシャトーは、シャトージスクアといってこのメドック地方のマルゴーエリアでは最も広大なぶどう畑を所有しています。高質のワインを生産しているため、なかなかスーパーなどでは購入することができません。ワインテイスティングにくる人たちでテイスティングルームが忙しくなります。


収穫されたぶどうが運ばれてくる様子

収穫されたぶどうが運ばれてくる様子

このシャトーではよりワインの質をよくするために、収穫は機械を使わずにほとんどを手作業でおこないます。そのためこの収穫時には期間限定のシーズナル労働者として、ポーランドをはじめとしたフランス外からのスタッフを雇います。朝はやくから収穫のために大きなバスにのってスタッフの人たちはぶどう畑にきます。収穫されたぶどうは、すぐワイナリーに運び込まれます。写真にある様に赤いクレートに収穫されたぶどうをいれ、大量にワイナリーまでトラックやトラクターで運びます。


ランチタイム中

ランチタイム中

この時期はワイナリーによっては、24時間ノンストップでワインがつくられる場合もあります。ここでは、夜遅くまで働きますが、夜勤はありません。
体力的に大変な時期なので、ビンテージ中はシャトーからランチがふるまわれるんです。ランチをみんなで食べることで、交流ができ良い関係が築けるんだそうです。各テーブルには数種類のワインと、前菜からはじまりフルーツまでコースになったお料理を食べます。このランチタイムにクラス数杯のワインを飲んでいるスタッフは珍しくないということですから、いかにワインが身近なものかわかります。そしてフランスの方々がいかにワインに強いかということも。
この時期は、大変な時期ですがこの一年精魂こめてケアしてきたぶどうを収穫しワインにする時期なので、お祭りの様な感覚でもあります。お互いにこれまでがんばって働いてきた成果のでる時期なので、みんなとても充実していて嬉しそうなんです。

こうやって大切に作られるワインだからこそ、ワインは多くの人に長い間愛されているんですね。



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