オランダ

オランダ:ハーレム

倉田 直子(くらた なおこ)

職業…ライター
居住都市…ハーレム(オランダ)

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私が住んでいるのは、イギリス北部のスコットランド。
イギリス移住が決まるまで、スコットランドとは地方の名前で、日本で言うところの「東北地方」とかそういう感覚なんだろうと思っていました。

でもよくよく調べてみたら、なんとひとつの「国」なんですね。
もちろん、数百年前には別々の国だったことは世界史で習いましたが、連合国となった後も「国」としての形態を保っているというのです。

スコットランドの首都はエディンバラで、独自の法律や通貨まであります。
もちろんイギリス全土で流通しているのは「ポンド」ですが、お札のデザインが違うのです。
スコットランド札をロンドンで使おうとしたら、お店の人に「別の札は無いか」と暗に拒否されたことがあります。

そして日本でも有名な「バグパイプと(男性の)キルトスカート」は、スコットランドの文化。
イギリス南部に当たるイングランドの文化ではないのです。


バグパイプ&キルトスカートの男性

バグパイプ&キルトスカートの男性

そのスコットランドでは、1970年代から継続的に「イギリスからの独立」を求める運動があるそうです。
そのきっかけは、1970年代に開発された北海油田。
莫大な利益を生み出す油田があることで、スコットランドは国としてやっていけるのではないか…と考える人が出てきたのだとか。
ちなみにこの北海油田開発の中心地は、我が街アバディーンです。
こんな小さな街が、そんなうねりを生み出したのですね~。

そしてそれから約40年。
ついに先日、スコットランド自治政府のサモンド首相が、「スコットランドの独立を問う住民投票を2014年秋に行うべきだ」と表明したのです!

それを迎え撃つイギリス(全体)の首相であるキャメロン氏も「スコットランドと英国の将来が不透明なままでは企業投資にも悪影響を与える。国内経済への損害を避けるためにも国民投票を早期に実施しよう」という旨の声明を発表したのだとか。

イギリスとしては、近年では油田のみならず風力発電・波力発電の進むスコットランドはどうしても手放したくありません。
では何故国民投票を認めたのか?
それはきっと、↓こういう考えがあるからだと思います。

実はスコットランド独立は一部の人が騒いでるだけで、一般市民はそんなに熱望しないはず…。
だったら早目に決着をつけて、独立運動の息を止めちゃおう。

なーんて考えているようです。

確かにスコットランドに住んでいると、自分達の文化に対する誇りや愛着は伝わってきますが、「独立したい!」というような雰囲気は全く伝わってきません。
国民投票を巡っては、きっとこれからも二転三転あると思うので、引き続き事態を見守っていきたいと思います。





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