スウェーデン

スウェーデン:ウメオ

山本 グィスラソン 由佳(やまもと ぐぃすらそん ゆか)

職業:音楽関係
居住都市:ウメオ(スウェーデン)

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路面電車では2番と4番のみが隣町「Mölndal(モルンダール)」までつながる路線、写真は4番

路面電車では2番と4番のみが隣町「Mölndal(モルンダール)」までつながる路線、写真は4番

路面電車はガイドブックで「ヨーテボリ名物」と紹介されるほど観光客には目に留まるものらしいのですが、言うまでもなく、市民の通勤、通学の足として利用されています。

そのなかで、ヨーテボリ市外へと延びている路線が一つだけあります。それはヨーテボリの南に位置する町「モルンダール」へと向かう路線。2013年3月現在では、黄色の2番と緑色の4番がこの路線を走っています。


電車4番の時刻表にも停留所名のみ、これを見るだけでは市内と市外の境界がわかりませんね。

電車4番の時刻表にも停留所名のみ、これを見るだけでは市内と市外の境界がわかりませんね。

それが実は落とし穴。
住民がよく使う定期券をはじめ、一回券や回数券、一日券でも、市内のみの場合と市外にまたがる場合で料金が異なります。
しかし、路線図や時刻表を見てもどこが境界なのかは書かれていない上、車内アナウンスもありません。
これでは、どこが境界なのか、観光客はなおさらのこと、住民でも普段その路線を使用する一部の人以外は知らない人のほうが多いのでは?といった状態です。

バス停や電停に「taxegräns(料金の境界)」と書かれている場所あるものの、それも一部の停留所のみ、しかも、市外にまたがっても市内として利用できる一部区間もあり、このような細かい規則を正確に知るにはホームページや営業所にある利用ガイドで調べるのが唯一の方法です。
しかし、そこまでして調べる人がどれだけいるのでしょうか…


路線図を見ても、どこで料金が変わるのか、その境界が書かれていません。色つきで表示されている電車路線では、私が丸をつけた場所がヨーテボリ市外「モルンダール」、しかし線を引いてある区間は市外であってもヨーテボリ市内として利用できます。

路線図を見ても、どこで料金が変わるのか、その境界が書かれていません。色つきで表示されている電車路線では、私が丸をつけた場所がヨーテボリ市外「モルンダール」、しかし線を引いてある区間は市外であってもヨーテボリ市内として利用できます。

先に申しましたように、料金が市内と市外で異なるのですが、近くても市をまたいでいたら料金が高く、距離が長くても市内であれば安いのです。

そのため、実は私もその一人ですが、市をまたいで通勤、通学する人は境界を停留所一つ超えるだけで交通費が一気に高くなってしまうので、不便と感じることも多いもの。日本のように、距離によって料金区間をもっと細かく分けたほうがよいのでは、とも思うところです。


路面電車の2番と4番の終点、モルンダール市街

路面電車の2番と4番の終点、モルンダール市街

電車の場合、チケットを提示するのはbiljettkontrollが来た時、有効チケットを持っていなければ罰金1200クローナ(2013年3月現在で約16000円)を徴収されますが、特に電車のこの区間に関しては住民ですら知識が乏しいので、チケットが有効か特に要確認と言えます。


電車やバスに時々来る検札、biljettkontroll(ビリエットコントロール)境界の区間になると、検札でさえ混乱することもあるのでは…とも思えます。

電車やバスに時々来る検札、biljettkontroll(ビリエットコントロール)境界の区間になると、検札でさえ混乱することもあるのでは…とも思えます。

他にも、現金ではバスに乗れないことなど、(過去の記事参照、http://www.ima-earth.com/contents/entry.php?id=20111140124)日本の常識では考えられないような相違点がヨーテボリの公共交通機関にはあるので、観光客の方は戸惑ってしまうかもしれませんね。


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