ネパール

ネパール:カトマンズ

うえの ともこ

職業…ライター、旅行会社勤務
居住都市…カトマンズ市(ネパール連邦民主共和国)
ナマステ!
ヒマラヤ山脈の麓、摩訶不思議な国にて、てんやわんやの愉快な生活を送っています。
こんなことからあんなことまで主婦的目線でリポートします。

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夕暮れに染まる世界遺産のパタンダルバールスクエア

夕暮れに染まる世界遺産のパタンダルバールスクエア

田植えシーズンを前にそろそろまとまった雨が欲しい頃、雨の観音様を山鉾に乗せて市内を巡行する「マッチェンドラナート」の祭が始まります。


カトマンドゥのセトマチェンドラナートの山鉾の組み立て。伝統と技ですね。

カトマンドゥのセトマチェンドラナートの山鉾の組み立て。伝統と技ですね。

先月下旬カトマンズでは「セト(白)マッチェンドラナート」が4日間開催されました。南隣のパタン(ラリトプール)市ではさらに盛大な「ラト(赤)マッチェンドラナート」が始まり、市内を巡行します。この頃になると夕方から風が吹き始め、雨雲が流れ、頻繁に雷雨となり、祭りが終わる頃には雨季の到来となるわけです。



山車そのものが信仰の対象で大きな木製の車輪や先端のバイラブ神に手を触れては、その手を自分の胸や額に当てます。

山車そのものが信仰の対象で大きな木製の車輪や先端のバイラブ神に手を触れては、その手を自分の胸や額に当てます。

この祭の起源は古く、雨を司る大蛇を捕らえたことで旱魃が続き、飢饉み見舞われたこの地に、インドからマッチェンドラを招き、彼が大蛇を逃がすと雨が降りだしたことからだそうです。
やはり神様のお力は素晴らしい!


パタンのクマリ様も祭りに参加。山車を見送り、庶民に祝福を授けます。

パタンのクマリ様も祭りに参加。山車を見送り、庶民に祝福を授けます。

山鉾は釘一本、金属類を使うことなく、豊穣を祈願する尖塔状に組み立てることになっています。街の目抜き通り。骨格に蔓を幾重にも幾重にもぐるぐる巻きつけながら、高く組み上げられていきます。カトマンドゥのお祭りは山鉾も小さめで巡航も短期間ですから、壊れることはないようですが、パタンの大きな山鉾は長期間、長距離を引きますので、かつては横転し通りの建物に倒れこみ、庶民は不吉だと恐れたそうです。


花で飾られた赤い御神体を山車に乗せ、僧侶を2名伴い巡航します。

花で飾られた赤い御神体を山車に乗せ、僧侶を2名伴い巡航します。

祭りが始まると、山車の行く先々でお供物が捧げられ、シンバルや笛太鼓を威勢よく響き渡らせます。頂上からの幡とともに投げられる鐘を掴むと幸運に恵まれるとのことで奪い合いに。巨大な山車がゆっくりと前進するところは男たちの掛け声も勇ましく、壮観です。

雨期明けごろカトマンズ開催されるインドラジャトラ並みに大興奮!エキサイティングなお祭りです。


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