ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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シングー国立公園の部族の一部で使用されている鋭利な魚の歯で作られた身体に傷を付けて血を出す道具

シングー国立公園の部族の一部で使用されている鋭利な魚の歯で作られた身体に傷を付けて血を出す道具

 上の写真の道具を使って、「痛い!」成人式を行う人々がブラジルには暮らしています。

 ブラジルのマトグロッソ州にはインディオ(先住民)保護区として知られるシングー国立公園があります。約2,642,003ヘクタールを有する同公園にはシングー川が流れ、川の上流地域からアルト(高)、メディオ(中)、バイショ(低)に大きく分けられています。先住民の言葉で「きれいな水、よい水」を意味するシングー川沿いには、いくつかの部族がそれぞれに集落を作って生活しています。

 一言にインディオとはいっても部族ごとに共通語が違う場合も珍しくありません。それでも近い地域では基本的な生活習慣や文化が似ている部族もあります。

 例えば、シングー国立公園のアルト地域の部族でよく知られているのが「子どもの血を出す」成人式です。

 14歳、15歳ごろになると、上の写真(特に右下のひょうたんの皮に細かい歯を付けたもの)のような魚や動物の鋭利な歯を付けた道具を使って、男の子のみ、身体(背中など)に傷を付けて血を出すそうです。子どもの血を出すことで大人の血に変わると信じられています。

 大人になるということは責任があり痛みも増える事だと思えば、思春期に痛い成人式を味わうことで大人になる自覚がより生まれてきそうな気もします。

 この道具は成人式だけでなく、原因の分からない病気や身体に痛みが続く時などにも、身体に悪いものがついていると考え、同じように血を出して治療する事にも用いられるそうです。


インディオの日(4月19日)の月に合わせてサンパウロ州内で独自の伝統文化を紹介したシングー公園に暮らすクイクロ族。彼らも一枚目の写真の道具を使って血を出す成人式を行うと言います。。

インディオの日(4月19日)の月に合わせてサンパウロ州内で独自の伝統文化を紹介したシングー公園に暮らすクイクロ族。彼らも一枚目の写真の道具を使って血を出す成人式を行うと言います。。


アルト・シングーの先住民の文化でなじみの深い格闘技ウカウカをする子どもたち

アルト・シングーの先住民の文化でなじみの深い格闘技ウカウカをする子どもたち




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