ブラジル

ブラジル:サンパウロ

日下野 良武(くさかの よしたけ)

◎職業;ジャーナリスト、ブラジル文化研究家
◎居住都市;サンパウロ市(ブラジル国)

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JETROサンティアゴ事務所の堀之内所長

JETROサンティアゴ事務所の堀之内所長

 所用でブラジルから空路アンデス山脈を越え、太平洋に面する国チリの土を初めて踏んだ。首都では日本貿易振興機構(JETRO)サンティアゴ事務所の堀之内貴治所長に、北海道でも関心が高い環太平洋連携協定(TPP)の話題を含め、チリ経済の最新事情を聞いた。


首都サンティアゴの外港・バルパライソ港の風景

首都サンティアゴの外港・バルパライソ港の風景

 5月19日、LAN航空でサンパウロ市を発ち、直行便で西へ約4時間ほど。翌20日午前、同事務所を訪問した。
 開口一番、「国土は日本の2倍でブラジルの約十分の一、人口は1千8百万。インフレは年間4%程度(昨年4・4%)。一人当たりの国内総生産(GDP)は1万5千ドルほど、南米諸国の中ではトップです」と語る。


首都サンティアゴの外港・バルパライソ港の風景

首都サンティアゴの外港・バルパライソ港の風景

 TPPについては、「チリはすでに多くの国々と2国間通商条約を結び開放政策が進んでいる。ブルネイ、シンガポール、ニュージーランドなどと(初期の段階で)TPP条約を結んでおり、マイナス面が少ない。輸入税については基本6%の関税率。日本は最大の投資国で、特に銅に関するプロジェクトが90%を占めている」という。


首都サンティアゴの外港・バルパライソ港の風景

首都サンティアゴの外港・バルパライソ港の風景

 日本・チリの通商関係では、「日本の輸入は銅、木材(チップ)、ワイン、果物など」で、農産物の量は限られている。逆に、「チリへの輸出は自動車、建設機械などです」。
 経済面での開放政策により、「会社設立には2週間程度あればいい」そうだ。ブラジルでは2年もかかることがあり、日本の中小企業が進出をためらうのも無理からぬこと。
 また、「日本商工会議所には65社ほどが加盟。在留日本人は約1,500人と少ない。経済関係以外では地震、津波など防災面で日本協力のプログラムが始まった」と話す。


 昨年、安倍首相が同国を訪問した。しかし、今年に入り、中国トップクラスの積極的な資源国外交は南米のブラジルをはじめチリへも著しい。日本としては気を抜けない動きだ。


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