この季節、タイのおいしい果物といえば何といっても「ライチ」です。
赤い皮をむけば、プルンと飛び出す白色の果実。ジュージューとあふれる果汁。一つ食べたら止まらなくなるおいしさなのです。

　実を言うと、タイ在住の過去5年間、一度もライチを買おうと思ったことがありませんでした。というのも、小ぶりの果実の皮をいちいちむくのが大変そうで、「面倒くさい」イメージのフルーツだったのです。

　マンゴーや完熟パイナップルなど、他にもおいしいフルーツがてんこ盛りのタイで、あえてライチを選ぶ理由はありませんでした。でも、先日偶然食べる機会があってからというもの、いっぺんにファンになってしまったのです。

　早速、スーパーで大ぶりのライチを一袋購入。心配していた皮は思っていたよりも薄くて軟らかく、少し切り目を入れれば、あとは指で簡単にむくことができました。実の中には黒オリーブのような種が入っています。

　「皮と種の二重苦か」と言うなかれ。口中に投じた瞬間、ライチ独特のおいしい果汁があふれだし、思わずうなること間違いなし。少々の手間を惜しむより、果実の魅力に浸りたい。ライチ初心者の私にとってはまったくもって感動的なおいしさでした。

　お酒の味付けにもしばしば使われる「ライチ」。タイを訪れたメジャーなフルーツに負けないおいしさですよ！

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