クリスマスほど盛大に新年を祝わないオランダですが、家族や親しい人、そして同僚を自宅に招き新年明けにプレゼントを携え相手を訪問することもあります。

　プレゼントというからには、何か店で買うのが当たり前、と思うのですが、オランダ人というのは倹約家（つまりケチ）な国民、と称されるほどしまり屋なので、このプレゼントさえ「なるべくならいいものを安価で手に入れたい」と考えるのです。

　そこで登場するのがオークション・サイト。オランダにはたくさんのオークションサイトがあります。何でもそろっているメジャーなオークションサイトが2つほどあり、プレゼント購入の際、特に20代から30代にかけての年齢層の人たちが頻繁に利用しています。これらのサイトでは、もちろん購入したいものを探すのが普通ですが、オランダ人はそこも倹約。オークションといえども無料でもらえるもののページをまず最初に見て回るのです。

　筆者の経験からいけば、まさに「安かろう悪かろう」であり、まして無料ですから、こういうものをなぜ出品するのか理解できないことも。それも中古品どころではなく、壊れたものであっても取引されるため、これには驚くこともしばしばです。しかし、逆に考えてみれば資源を大切にすることには変わりないのですから、理にかなっているのがこの無料オークションともいえそうです。

　このオークション・サイトで最も人気がある商品の第１位やはり、携帯電話。それも、最新式の機種をいかに安く手に入れるかで、オークションが開始されると人々は熱くなって（？）値段の上がり下がりに注目するというわけです。その他で人気がある商品は、インテリア（家具）で、新品が出されることもありますが、ほとんどが中古。それでも、家具のブランドものともなれば、安いものを新品で購入するよりも高い値段で取引されています。

　子どもたちがもっとも欲しがるのが、ゲーム機。こちらも無料で、という希望は多いのですが、さすがにこれは夢のまた夢といったところです。というのも、人気商品はすぐに店頭で完売となってしまうことから、どうしても手に入れたい人たちがオークションサイトをのぞくのも道理にかなっているといえるでしょう。

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