オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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 このところ、著名人の不倫問題が世間を騒がせているようです。それでは、もし同じようなニュースが世間を騒がせた場合、オランダではどのように報道されるのでしょうか?


一般人の不倫はあまりたたかれない?(画像提供:Pixabay)

一般人の不倫はあまりたたかれない?(画像提供:Pixabay)

 オランダは、九州とほぼ同じ面積しかない小国。そのため、近隣諸国であるドイツやフランスなどと比較すれば、決して「メジャーな国」とは言い難い、とオランダ人たちは内心考えてきたといわれています。

 しかし、小国ではあっても、世界をあっと言わせるような話題を提供すればきっと、注目度100パーセントの大国になれるだろう、と政府も国民も同調。その結果、世界に先駆け、同性同士の婚姻や麻薬使用の半合法、売春の合法などの施行に踏み切ったのだそうです。おかげで「あの小国が、世界初!」という具合で、話題づくりには事欠かない国になった経緯があります。


 こういう考え方の中心にあるのが、「自由さ」。自由というと、何をしても構わない、という感じもしますが、そうではなく、選択の幅を広げたというのが最もふさわしいでしょうか。ならば、不倫に関してはどうでしょう。「自由さ」に当てはめるのならば、不倫に対しても寛容になるのでしょうか?


 自由の国であってもやはりそうはいかないようです。不倫に走るということをオランダ語で「ヘンなことをする」と表現しますが、まさにその通りで、不倫は婚姻法に反する行為。ヘンなことなのだそうです。理由の有無を問わず、不倫をしている側は周囲から冷ややかな目で見られますし、不倫に悩む側は同情されます。

 しかしやはり、東西国は違っても、不倫は隠しておきたいもの。オランダ人もひた隠しにします。そして、不倫から離婚に至る場合の理由として、「悪いけれど、愛情がなくなった」と告げ、決して「他に好きな人ができた」などとは言いません。さもなくば、「理由はないが、ひとり暮らしをしてみたくなった」とか、「これからの人生は、一人で歩んでみたい」とか、都合のよい言い訳をすることもあります。


大切な相手を不倫で失って後悔する人も多い(画像提供:Ad.nl)

大切な相手を不倫で失って後悔する人も多い(画像提供:Ad.nl)

 それでは、著名人が不倫をしたらどうなるでしょうか? 人前に出る職業の人たちですから、やはりネットではたたかれますが、「有名人だから売名行為じゃないのか?」とか、「不倫しても、どうせお互いすぐ別の相手が見つかるでしょ」とか、一般人たちは冷ややかであっても、どこか遠くから眺めているような雰囲気です。著名人だから一般人と不倫もちょっと違う感じ、と捉えているような感さえあります。


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