オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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みなさんは、「オランダ」というと何を想像なさるでしょうか。風車とチューリップ、オリンピックのスケート競技で金メダル独占、鎖国中の日本と国交があった欧州唯一の国、などなど、国としてのイメージは、なんとなく想像できる!という方もいらっしゃることでしょう。


オランダの象徴、風車(著名観光地のキンデルダイクの風車)

オランダの象徴、風車(著名観光地のキンデルダイクの風車)

オランダは、日本の九州とほぼ同じ面積の小国です。正式国名はNederland(ネーデルランド)ですが、これは「(水よりも)低い土地」という意味。国土の4分の1を海抜ゼロメートル地帯が占め、水の氾濫との闘いに明け暮れてきた長い歴史を持つ国ならではの国名といえるでしょう。人びとは、水の攻勢にうち勝つため、海や河川の水際に堤防を作り、国を守り続けてきました。たとえば、政府には「水治省」がありますが、これは読んで字のごとく、水に負けない国づくりを率先する重要な機関です。


また、オランダの風物誌でもある風車も、水と深いかかわりを持っています。雨で増水した河川や、陸に押し寄せる海水をくみ出す役割を、水車は何世紀にもわたって担ってきたからです。水はけが悪く、肥沃な土地に乏しかったため、オランダは自国を豊かにする手段を、必然的に国外へ求めるようになります。そこで力を入れたのが貿易でした。自国を繁栄させるべく、16世紀の大航海時代にはその立役者として7つの海を制覇した歴史を持つ、「小さな大国」となり、極東の日本にもやってきたことは皆さんもご存じでしょう。


そして近代に入り、オランダは小国ながら、他国に例を見ないユニークな法律を締結し、世界の注目を浴びることになりました。たとえば、麻薬(ソフトドラッグ)の使用や売春、そして安楽死や同性愛者同士の婚姻など、世界に先駆け合法化、または半合法化した国でもあります。


花が咲き乱れる美しい国というイメージを持つ。

花が咲き乱れる美しい国というイメージを持つ。

なぜ、小さなオランダが、世界に先駆けてアッと驚くような法を施行したのでしょうか。その理由は、国の知名度をアップさせるため、といわれています。確かに、アメリカや中国などと比較すれば、話題性に欠ける小国にとっては、まさに苦肉の策、といえなくもないでしょう。今後は、どんなトピックスで世界を沸かせてくれるのか、興味が尽きない国、それがオランダです。


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