フランス

フランス:パリ

別紙 敦子(べっし あつこ)

氏名=別紙敦子
職業=観光業
居住都市=パリ(フランス)とバルセロナ(スペイン)年間1:2の割合で、行き来しています。

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パリ6区サン・アンドレ・デザート広場−2021年3月撮影

パリ6区サン・アンドレ・デザート広場−2021年3月撮影

 「カフェ」の存在は、フランス人の日常生活に、非常に密接に関わっています。社会的接触の場であり、自分の時間を楽しむ場です。

 定期的な休憩が必要な体の不自由な人々や高齢者のモビリティにも大きく貢献しています。

 公園や歩道、ショッピングセンター内などの公共空間にあるベンチも、都市生活の質を上げるべく機能を提供してきたものでした。ところが今、感染症のパンデミックが、この都市生活に大きく影響を及ぼしています。


南フランスのニースの有名な「イギリス人の散歩道」通り。2020年末撮影

南フランスのニースの有名な「イギリス人の散歩道」通り。2020年末撮影

 昨年から、公共スペースに在るベンチは座らない様に表示され、時には公園などもアクセス不可能になったりしました。

 フランスの南部では、2分以上ベンチに座ってはいけないという、反感を買った禁止令まで出たりして、私達は、現在、常に変わる法令で、何が禁止なのか分からなくなっています。
 
 その結果、営業していない店舗の入り口の段や広場の地面に座って、友人と会話やサンドイッチなどを食べる人々が増えました。


シャッターが閉まっている飲食店の前に座り込んで雑談する人々

シャッターが閉まっている飲食店の前に座り込んで雑談する人々

 人が歩道や広場に座っている姿を目にすると、地面には犬の糞尿がよくあるので、どうしても汚いと思ってしまう私ですが、フランスは、地面に座るのを あまり抵抗なくできる生活文化をもっています。以前は、多くは階段や公園などの限られた場所でした。
 
 最近のコロナ渦では、冷たいコンクリートの道路や石畳の上に座る人が頻繁に見られるようになりました。行き場が無くてそうする人が、増えてきたのでしょう。実は、その様子を見て、嘆いているパリ市民も少なくありません。

 今後、花の都と言われたパリの都市景観が変わってしまわない事を、切に願っています。




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