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台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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台北市内で購入したキットカット

台北市内で購入したキットカット

 5月15日から始まった「警戒レベル第三級」の厳格な感染対策生活から約2ヶ月が経過しました。7月17日に発表された台湾内での感染確認者数は8人(新北市5人、台北市、桃園市、台中市が各1人)と、成果もしっかり現れるようになってきて、5月15日前の「日常」に少しばかりですが、戻れる手応えも掴みつつあります。

 その約2ヶ月の間、私は食事と生活用品の買い出し以外は基本的にお部屋でおこもり状態。外出も、遠出は難しくなり、徒歩数分圏内のところを徘徊する程度でした。

 そんな生活の中で、日本のキットカットのようなゲン担ぎの意味があるお菓子を見つけたので、今回はそれを紹介します。


「乖乖(グゥワイグゥワイ)」のココナッツミルク風味。緑の袋が目印

「乖乖(グゥワイグゥワイ)」のココナッツミルク風味。緑の袋が目印

 日本のキットカットには、「きっと勝つと!」という意味から、受験生の応援アイテムとして人気が高く、袋には応援メッセージも記入できるところがあるのが魅力。私も試しに一枚目の写真のキットカットを、大学入試で緊張感漂う会場で自校の受験生のサポートに来ていた台北市内の高校の関係者にその旨を説明して渡したら、とても喜ばれた記憶があります。

 そんなお菓子が台湾にもあるのか気になったのですが、「お部屋でおこもり状態」の生活時にたまたま買ったお菓子の中に、日本のキットカットに似たお菓子があることが分かりました。

 それが二枚目の写真の「乖乖」。

 バスのフロントガラス前に置かれていたり、オフィスの機械の前に未開封の状態で置かれているのを以前から見かけていたのですが、その頃は深い意味を理解していませんでしたし、特に考えもしませんでした。

 それで気になって調べてみたら、いろいろなことがわかってきました。

 緑の袋は、青信号の色と同じなので、「何事もなく前に進める」という意味と、「乖乖」が小さい子をほめてなぐさめる時に使う表現であることを絡め、「(故障なく)無事に前へ進んでいってほしい」という願をかける意味で、機械の前などに置かれるようになったそうです。

 ただし、ゲン担ぎで使うものは、未開封のものであることが原則で、開封したらダメだそうです。


赤の袋はチョコ風味

赤の袋はチョコ風味

 「乖乖」は、緑のココナッツミルク風味だけではなく、他にも何種類かあります。ただ、緑の袋ほど人気は高くなく、ゲン担ぎの意味も薄れ、むしろ「縁起が悪いから使うな」という感じのようです。

 例えば、上の写真の赤の袋。

 緑が青信号なら赤は「赤信号」。

 赤信号の意味は「止まれ」ですが、これが機械やシステムの前にあると…

 なんだか故障して停止するイメージが沸いてきませんか?

 …という感じで、緑以外の色は避けられてきたようです。


赤の袋の裏面

赤の袋の裏面

 どうも、その状況を打破しようと、メーカーも工夫し、赤の袋には愛のメッセージを添えたり、お祝いごとに使えるよう、イラストで説明が加えてありました。

 愛の告白や結婚などのお祝いのメッセージを袋の表のメッセージ欄に書き込んでいる様子は、現時点で見たことも聞いたこともないですが、今後広まっていくでしょうか。


緑の袋の中身は…

緑の袋の中身は…

 気になるお菓子の味は、ココナッツミルク風味、チョコ風味とも、甘すぎず、くどくないので、気がついたら全部食べ終わっているような感覚です。食感も、日本にあるコーンが原料のノンフライスナック菓子に近く、味とのバランスも取れているところにひかれます。

 繰り返しますが、ゲン担ぎで使うのは未開封のもの。一旦袋を開けたらゲン担ぎに使えないので、賞味期限を見計らい、期限が迫ってきたら、開封して食べて、新しいのと交換…という使い方がベストでしょうか。

 私はゲン担ぐ前に、ついつい食べてしまいますが…


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