市議会議員選挙に立候補した日台ハーフ候補者活動記(2)
2022.12.18 up
「浪花節だよ人生は」を日本語で歌う
10月30日の活動では、各候補者の自己紹介と演説に加え、カラオケも披露されました。
披露された歌は「浪花節だよ人生は」でしたが、実はリハーサルの段階でこの曲がかかっていたのです。この時は、山田候補のために用意されたものだとは思っていませんでした。
いざ曲がかかり、歌が始まるとしっかりとした日本語で歌っていて、驚きました。彼女と話す際、日本語をほとんど使わないので、日本語の能力についてはよく分からないままだったのですが、歌う姿を見て、本人なりに努力して身につけようとしているんだなぁ…と感じました。
民進党の卓榮泰元主席(左)から酒樽の授与
選挙対策本部の事務所開きの集会は11月5日午前に行われましたが、同じ選挙区の他の候補者よりも遅く、一番最後の開催となりました。
集会は、民進党の関係者の応援演説だけでなく、山田候補が子役俳優を務めていた関係で知り合いになっている歌手が3人応援にかけつけ、歌を披露しました。
演説の様子
途中、演説の機会も設けられていましたが、そこでも前回紹介したフレーズが使われ、「山田摩衣」というキャラクターが本当に確立したような感じになりました。
民進党の選挙活動でつきものなのが台湾語ですが、これも候補者、地域、来場者の年齢層で大きく変わってきます。山田候補の場合、様子を見ている限り、50~70%くらいの比率になりますが、この日は8月の集会時よりも台湾語を抑え気味に話していました。
台湾語も、子役俳優時代に先輩俳優の姿を見て必要性を感じて学んで会得していたそうです。
事務所に集まる支持者にあいさつ
迎えた11月26日の選挙当日。
私は18時台に、選挙対策本部の事務所に到着し、集まった他の支持者の方たちと一緒に様子を見ていました。
各自治体の首長選挙で、民進党の候補者の劣勢と落選が、映し出されているテレビのニュースチャンネルで続々伝えられる傍らで、画面下に各自治体の議会議員選挙の速報が流れていて、そこに注目していました。
山田候補が立候補した新北市第5選挙区の速報を見ている限り、山田候補は5位の得票、得票率をキープしていましたが、選挙区には21人もの候補者がいて、混戦模様だったので、油断はできませんでした。
だるまに目入れし、ニッコリ
最終的には、定員9人(うち女性2人枠)で5位の19,740票、7.7%の得票率で当選を決めました。
当選が決まってからは、テレビ取材に合わせ、裏から出て来て、支持者たちに感謝の言葉と議員としての抱負を喜びを抑えた表情で語りました。この時、新北市議会から当選を伝える使者も来ていて、私自身、選挙の重さを初めて実感しました。
その後は、事務所開きの集会時に陳建仁前副総統とともに目入れしただるまに自分で目入れし、喜びの表情を見せました。
テレビのインタビュー取材が終わってからは、お世話になった方々と記念撮影になりましたが、その中にはお母さんの姿もあり、お母さんとは撮影後に抱き合い、互いの苦労をうかがわせました。
今回、無事当選した日台ハーフの新北市議会議員。
選挙活動中、応援に来た民進党の関係者の話を総括すると、育った背景から日本とのつながり、日台友好の貴重なパーソンになる期待を持たれているようですが、まずは投票してくださった市民のためにしっかり議会で仕事をすることを祈ります。
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