ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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ウルトラファルマのシドニー・オリベイラ社長の顔がプリントされたメトロの車両

ウルトラファルマのシドニー・オリベイラ社長の顔がプリントされたメトロの車両

 2022年3月15日からサンパウロ市内のメトロの駅の一つ「サウージ駅」が、「サウージ-ウルトラファルマ駅」と改名されました。ウルトラファルマというのは、現在、ブラジル全土に360以上のユニットを展開する薬局のチェーン店の名前です。同店のトレードマークはシドニー・オリベイラ社長の顔で、ロゴにもイラストの顔が添えられインパクトがあります。

 この薬局は22年前、サウージ駅に隣接してオープンしました。市販薬から処方薬まで幅広い商品を扱い、他店よりも安く購入できることで人気を博してきました。
 
 現在もサウージ駅前にはウルトラファルマ系列の複数の店舗が連なっています。


薬局名が駅名に加えられたサウージ-ウルトラファルマ駅のボード

薬局名が駅名に加えられたサウージ-ウルトラファルマ駅のボード

 今年に入ってサウージ駅からサウージ-ウルトラファルマ駅となったのは、駅のネーミングライツを販売するメトロ側の提案だったとのことです。

 駅名が変わってから、メトロへのアクセスを記すトーテムやプラットホームのボード、ウェブサイト、ソーシャルメディア、アプリケーション、駅をアナウンスするときの車内のサウンドメッセージ、路線図などにもウルトラファルマの名前が表されるようになりました。

 既にウルトラファルマの名は知られていたとはいえ、さらに知名度を高めるには抜群の広告効果を発揮している印象です。


ウルトラファルマのシドニー・オリベイラ社長の顔がプリントされたメトロの車両

ウルトラファルマのシドニー・オリベイラ社長の顔がプリントされたメトロの車両

 サンパウロのメトロで民間企業が駅のネーミングライツを購入したのは、昨年11月のカホン駅に次ぎウルトラファルマは二番目です。カホン駅は、卸売りスーパーマーケットのチェーン店アサイがネーミングライツを購入し、カホン‐アサイ-アタカディスタ駅に改名されました。偶然にも、どちらの駅も日系人が多く暮らしていることで知られる駅です。

 ウルトラファルマの商品は高い売れ行きで、コロナ禍はさらにそれを後押ししたと想像できます。同時に、パンデミック期間中、メトロの乗客は激減し、減収となったに違いありません。

 その様な中、人々の健康やメトロの減収に救いの手を差し伸べたシドニー・オリベイラ社長は、車両に顔がプリントされるのにふさわしい時の救世主ということも言えそうです。


ウルトラファルマの店頭

ウルトラファルマの店頭



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