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台湾

台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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招待された選手たちに用意されたソフトドリンクのカクテル

招待された選手たちに用意されたソフトドリンクのカクテル

 今年も、アメリカの健康食品企業・WEIDER(台湾では「威徳」)が設けている奨学金授与式に行ってきました。

 過去2年、台湾の社会問題や地域格差に触れてきたので、驚きながら見ていましたが、今年も同じでした。

 今回も授与式で見たものを紹介します。

【参考】
http://www.ima-earth.com/contents/entry.php?id=2024724164257


フリースローのゲーム

フリースローのゲーム

 まず、出てくるのは地域格差で、これまで見てきた台湾の南北と東西による格差の他、沿海部と山岳部に近い内陸部、「原住民」と呼ばれる先住民族とそれ以外という格差も見えてきているように思います。

 あと、奨学金授与前の映像に出てくる家庭だと、母子家庭が多く出てくる印象があり、家族を不測の事態で亡くした影響を受けている家庭の選手も多く出てくる傾向にあります。

 地域をはじめとする社会的な格差に関しては、個々の努力ではなかなか乗り越えられないと思うので、時間をかけて少しずつ解決していければいいかな、と思っています。


映像鑑賞時の様子

映像鑑賞時の様子

 一番驚いたのは、題字にもありますが、新型コロナウイルスが選手の体に影響を及ぼした、というものです。

 高校バレー・HVL女子で、今年2連覇の台中市立東山高級中學(以下、東山高中)の主力選手で、アンダーカテゴリーのチャイニーズタイペイ代表にも選ばれるような選手のお話です。彼女は、高校進学前に、兄を交通事故で亡くし、悲しみに暮れる中で、兄がバスケットボール部のアシスタントコーチとして招かれた東山高中に進学しました。

 進学後、2年生から先発で出場し、U―16、Uー18の代表の選手に選ばれるまでになりましたが、新型コロナウイルス感染後は、心筋炎の後遺症が残り、高校のコーチによると、練習中に喘息のような症状で呼吸が乱れ、ひどい時は昏倒することも何度もあったということです。


奨学金授与の様子

奨学金授与の様子

 この奨学金には、選手として実績を残しただけでなく、さまざまな困難を乗り越えた選手たちに授与されるものですが、金額が競技の注目度で変わってくるのは気になるところですが、授与される選手や家庭にとっては心強く、ありがたいもののようです。


C B A・北京首鋼ダックスの陳盈駿選手

C B A・北京首鋼ダックスの陳盈駿選手

 途中では、HBLでプレーし、現在はプロで活躍している2選手が登壇し、自身の高校時代の経験を語りました。

 そのうち、陳盈駿選手は中国のプロバスケットボールリーグでプレイしている数少ない選手の一人です。高校卒業後も、アメリカへ留学し、アメリカの大学を卒業後も台湾に戻らずCBAの広州ロングーライオンズでプレイし、24ー25シーズンから北京首鋼ダックスでプレイしています。

 大学卒業後は、チャイニーズタイペイ代表に入ることも多く、今年開催されるFIBAアジア杯2025の代表にも入っています。

 その選手が高校時代を振り返り、さらにはアメリカでの経験も話して激励する姿は、会場にいる高校生たちに響くものになったことでしょう。

 来年以降、どうなるかわかりませんが、また社会の問題や地域格差に関するものが出てくるのでしょうか。引き続き、見ていきたいと思います。

【参考】
https://youtu.be/TDwKsmJSd8Y?si=iaGxja-iYqJnqV_X

https://youtu.be/a-TXim5zpOU?si=wXRmcywteT6QdcMt

https://youtu.be/rwQsiSPiZjE?si=1WA73KhB2LD5kf2o

https://www.youtube.com/watch?v=TTnBTuzivR4


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