台湾

台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

前の月へ

2025.11

次の月へ
S M T W T F S
      1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30       

馬英九(マー・インジョウ)総統候補、呉敦義(ウー・ドゥンイー)副総統候補陣営の選挙対策本部前 

馬英九(マー・インジョウ)総統候補、呉敦義(ウー・ドゥンイー)副総統候補陣営の選挙対策本部前 

 日本でも大きく紹介されていますが、台湾の総統選挙が1月14日に行なわれました。
 総統選挙は、現職で国民党の馬英九、呉敦義副総統候補が689万1139票で当選。全体の51.6%を集めました。
 対する野党民進党の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統候補、蘇嘉全(スー・ジャーチュエン)副総統候補は、609万3587票でした。こちらは全体の45.6%を集めました。


馬英九候補は20:10頃ステージに登場

馬英九候補は20:10頃ステージに登場

 選挙は、開票時から馬英九候補が着実に票を延ばし、蔡英文候補を終始リード。その状況から、馬英九候補の勝利を確信し、私は19:20前後から選挙対策本部で様子を見ることにしました。

 馬英九候補は、妻の周美青(ジョウ・メイチン)氏らと一緒に選挙対策本部前のステージに登場したのは、大体20:10頃。登場する直前から降った雨が強くなる中、集まった多くの支持者たちの前で、声高らかに、そして力強く勝利宣言を行ない、大きな声援を集めました。

 2008年からの任期中、今回の選挙運動期間中と支持率が下がり、ピンチを迎えましたが、それをうまく乗り越え、自分たちで予想を立てた50万票差を大きく上回る約78万票差で当選を果たしました。

 


選挙後、街で配られた号外

選挙後、街で配られた号外

 TVのドキュメントで見ましたが、現職の馬英九候補は、2000年の総統選挙で国民党の候補が落選した際、怒りを爆発させる支持者をなだめる時に、生卵を顔面近くにぶつけられたことがありました。その暴挙に怒りの表情を浮かべながらも、落ち着くよう冷静に支持者を説得していました。

 台北市長だった時に味わった屈辱感と挫折感を、2008年の選挙、当選後の執政に続いて、今回の選挙でもうまく生かしたのではないかと思います。
 また、妻の周美青氏も台湾各地をまわり、夫の支持をうまく取り付けました。

 今回の選挙は、予想がつきにくく、どちらが当選してもおかしくない情勢でしたが、人に支えられ、リーダーとしても着実に成長していった馬英九候補の勝利だったと思います。

 ステージで夫人や多くの支援者たちと勝利宣言をしている姿を見ながら、そんなことを考えました。


落選した蔡英文候補の選挙対策本部

落選した蔡英文候補の選挙対策本部

 一方、落選した蔡英文候補は会見を行い、落選の責任をとって民進党党主席を辞任を表明しました。

 私が上の写真の選挙対策本部へ駆けつけた時は21:30頃。すでに撤収モードに入っていて、周囲は閑散としていました。


蔡英文候補の選挙対策本部の中では、無言で選挙速報を眺める支持者の姿も

蔡英文候補の選挙対策本部の中では、無言で選挙速報を眺める支持者の姿も

 この文をまとめている時刻は1:31。

 現在TVでは総統選挙と立法委員選挙の速報を流し、各地区の得票数などから、馬英九候補の勝因、蔡英文候補の敗因を分析しています。

 2期連続当選の馬英九候補及び国民党の今後の執政に期待すると同時に、落選したとはいえ前回の選挙よりも多くの票を獲得した蔡英文候補及び民進党の出直しにも注目したいです。


レポーター「小川 聖市」の最近の記事

「台湾」の他の記事

  • 1141 ビュー
  • 0 コメント

0 - Comments

Add your comments

サイト内検索

Name(required)

Mail(will not be published)

Website

Archives