スウェーデン

スウェーデン:ウメオ

山本 グィスラソン 由佳(やまもと ぐぃすらそん ゆか)

職業:音楽関係
居住都市:ウメオ(スウェーデン)

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北欧の税金が高いことは世界的に有名ですが、スウェーデンの付加価値税(消費税)はMOMSと言われ、標準税率は25%です。
しかし日本と大きく異なる点は、導入当時からの「内税」であること。そのため、消費者にとってのMONSは「価格の一部」という感覚でしかなく、日頃の買い物で「MOMSがいくら加算されている」などと考えることはまずありません。

店頭の表示でも、表記されるのは税込価格のみですが、レシートを見ると、MOMSがいくらと明記されています。


100krのレシート、MOMSが20krと書かれています。一般の消費者が目にとめることはあまりない部分ですが、営業する側としてはレシートに明記しなければならない重要事項です

100krのレシート、MOMSが20krと書かれています。一般の消費者が目にとめることはあまりない部分ですが、営業する側としてはレシートに明記しなければならない重要事項です

税抜価格の表記が一般的に実施されているものは、ほとんどが企業向け商品のみです。企業として購入した物品は確定申告によりMOMSが還付されるので、レシートに書かれる「MOMS」の欄は大変重要視されます。

標準税率は25%ですが、食品は12%、その他交通機関などは6%、処方薬品などは非課税と分けられています。

食品はもちろん生活必需品の一つなので税率が引き下げられるのは理解できますが、肉や魚、野菜、穀物などはともかく、菓子や清涼飲料でも12%です。
「変な話」と皆様も思われることでしょうが、生活に必要な食品と嗜好品の間に線を引くのも難しいので、口に入るものは一律12%とせざるを得ないようです。
しかしペットフードなど人間以外が食べるもの、アルコールやタバコは25%です。


レストランでの飲食の税率は今年より12%に引き下げられました。以前はテイクアウトは12%、店内は25%と分けられていたため、レストランが2種類のレシートを分けて発行する必要があり、特にファーストフードなどは困惑することもあったようです

レストランでの飲食の税率は今年より12%に引き下げられました。以前はテイクアウトは12%、店内は25%と分けられていたため、レストランが2種類のレシートを分けて発行する必要があり、特にファーストフードなどは困惑することもあったようです

以前、レストランのMOMS引き下げについて紹介しました。
参考:http://www.ima-earth.com/contents/entry.php?id=2012281861

MOMS引き下げに伴い、ごく一部のレストランが値下げを実施したものの、それらレストランのほとんどは、現在は元の価格に戻しています。どうやら一時的なキャンペーンでしかなかったようです。
しかし25%であっても12%であっても、MOMSは企業が税務署に払うものであり、消費者にとってはあまり関係ない事、というのがスウェーデンでの捉えられかたです。

税込価格での表示が義務付けられる以前には、日本に行った夫が「表示価格とは別に税金をとることは変だ」と言っていたことがあります。
日本も消費税導入時から内税で、あくまでも「価格の一部」のように見える状態で扱われていれば、国民の消費税の捉えられ方も変わっていたようにも思います。




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