昨年2月、冬期バカンス先でスキーを楽しんでいた際、不運にも雪崩事故に遭遇した、オランダのフリーゾ王子。各国王族からも人気が高く、国民からも親しまれていた王子が、8月12日（現地時間）亡くなりました。彼の、あまりにも突然な死去に王室一同・国民もその驚きを隠せません。

今年にはいってから、治療経過も良好、と発表されただけに、この突然の死去に、各界から悲しみの声が寄せられています。昨年以来の昏睡状態が続く中、リハビリも積極的に開始され、少しずつ反応を示しているという情報が流されたこともあったのですが、遂に帰らぬ人となってしまわれました。

王子は事故後、イギリスの病院で治療を受けていましたが、昨年11月に祖国オランダに帰国。治療・リハビリが継続されていました。しかしそれでも、時折流れる王子の健康状態に関するニュースは、｢順調｣｢奇跡が起こる予感｣という、ポジティブな内容だったため、誰もその死を予測できなかったと思われます。

昨年9月には、妻のメイベル王女が声をかけると瞳を開くまでに回復、笑顔を見せることすらあった王子。しかし、11月過ぎから、深い昏睡状態に陥ることとなり、その後、回復の見込みがあるか否かが問われる、という報道がなされることもありました。

王子が死去された1日前の8月11日は、奇しくも、愛する妻・メイベル王女の誕生日でした。誕生日は、人生でもっとも大切なイベントとして、盛大に祝うしきたりがあるオランダ。｢王位継承権をかけた恋｣を貫いた王子は、妻の誕生日を祝いながら、愛する家族に見守られ、静かに旅立っていかれたに違いありません。

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