幼稚園の様子@スペイン・バレンシア
2014.10.28 up
学年ごとにスクールドールが変わります。1年間子どもたちに遊ばれてかなり汚れてくるので1年で変わるのがちょうどいいのかもしれません…
スペインでは、0歳から6歳までの「幼稚園/保育園期」が2期に分かれています。
ゼロ歳から2歳(誕生月次第では3歳)までが「第一期」。日本の幼稚園と同じように、歌をうたったり、手遊びをしたり、校庭で遊んだりします。もちろんお昼寝の時間もあります。
3歳から5歳まで(誕生月次第では6歳)が幼稚園期「第2期」。「第2期」はプレスクール(就学前の準備期間)とも呼ばれ、机上の勉強が増えてきます。アルファベットの読み書きを3歳から教えることが多いよう。多くの幼稚園では3歳からお昼寝時間もはずされます。
スペインの義務教育は初等教育(小学校)が始まる6歳からですが、3歳でグアルデリア(幼稚園・保育園)に通園している子どもは96%、ほとんどの子どもが通園しています。
遊ぶことが大切な幼児期に知識教育を導入しすぎでは…といった疑問の声も聞かれますが、早ければ早いほどよいと考える保護者も少なくないように見受けます。
とはいっても、やっぱり幼稚園。多くのプレスクールでお人形「スクールドール」がクラスに置かれ、子どもたちはお人形と一緒に勉強するカリキュラムが組まれています。
そして、このスクールドールは、週末になると各生徒が順番で家に持ち帰りお世話をすることになっています。クラスみんなの所有物であるもの(人形)を大切に扱う気持ちを育てることや、翌週の月曜日には約束どおり壊したり汚すことなく教室に持ってくる責任感を養うことを目的としているそうです。
わが家も息子がスクールドールを持参するたびに写真を貼って日記を書いています。こういうのは面倒でもありますが、せっかくなので保護者も巻き込まれて楽しまないと、ですよね!
そして人形と過ごした週末の様子を写真つきで日記につづることになっています。こちらの担当は保護者!というわけで保護者には思わぬ「宿題」にもなるのですが、それでも、学年末には各家庭を回ったスクールドールがそれぞれの生徒とどう週末を過ごしたかが一冊の本にまとまって、それはそれで感慨深いものがあります。
スペインの義務教育は初等教育(小学校)が始まる6歳から中等教育(日本でいう中学校)が終わる16歳までの10年間。
上記のように知識学習へのスタートが低年齢からにも関わらず、年齢が上がり子どもが自分の意思で勉強をするべき年齢になると「やる気がない」「学校をやめてしまう」現象が多々起きており、子どもたちが自主的に本質を学べるように教育の質を見直すべきだという意見もあります。国民の半分は義務教育で学業を修了している現実も見逃せません。
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