本の読み聞かせはどこの国でも「子供にしてあげたいこと」の一つ。
絵本は、成長に合わせて読むのに適した期間が短いながら、できるだけ色々な種類のたくさんの本を読んで聞かせたいとの親心もあり…、そんな要望に見事にこたえてくれるのが、日本の場合は図書館ですよね。
前回、日常生活で感じる「アルゼンチンと日本との国民性の違い」として図書館のシステムの違いを挙げました。(http://www.ima-earth.com/contents/entry.php?id=20109178235)
アルゼンチンの図書館の仕組みは、気軽に本を手にとって何を読むかを決めるのが楽しみな私のような人にはちょっぴり窮屈、でも街中に山ほどある古本屋さんを徘徊(はいかい)して本を見つける楽しみがある、という話をしていました。
これは子ども向けの絵本も例外にあらず。
子供向けの本は「正式に」新本を買えば、30~40ペソ(約600円~900円)はしますが、古本屋さんを利用することで、3冊15ペソ(450円)くらいで手に入ります。その分たくさんの本を気軽に購入することができて重宝しています。
安価であり気軽に購入できるので、子どもが気に入った絵本は本の一部を切り抜いて壁に貼ったり、と本を本以外に変身させやすい楽しみも発見しました。
一方、古本屋さんで気軽に買う本は、住んでいる国アルゼンチンの言葉スペイン語になりますが、海外で子育てをする日本のお母さん方にとっては、日本語での読み聞かせもしてあげたい、というのは切なる願いでもありますよね。
ブエノスアイレスではそんなとき在アルゼンチン日本国大使館 日本文化・情報センター(Centro Cultural e Informativo Embajada de Japon)にいきます。そこでは主に日本語の本が小説からビジネス書まで、マンガも含めてジャンル豊かにそろっていて、まるで小さな日本の図書館。
日本国大使館 日本文化・情報センターでは日本式に貸し出しもしています。(メンバーになり一人2冊まで、2週間以内に返却が条件)。
私も2週間に1度の割合で足を運び、子供のために絵本を借りています。
この日本国大使館 日本文化・情報センターのすばらしいところは、絵本がダンボール2つ分くらいあり、いくつかの絵本、例えば日本昔話などが日本語、英語、スペイン語(アルゼンチンの公用語)と同じ話が3カ国でそろっていること。
桃太郎(Momotarou)や、さるかにがっせんなどが3カ国で楽しめるのです。
うちでも私が日本語を、旦那(イギリス人)が英語を、手の空いている方がスペイン語を読み、同じストーリーでの言葉による表現の違いを楽しみながら読み聞かせをしています。
「スペイン語バージョンは状況を説明し過すぎだよね」「情景描写がないと納得しない国民性だからかな。だから議論も得意に育つのかもね。」なんていいながら(笑)。

CUENTOS DEL JAPON(日本昔話)もスペイン語で健在!
例えば、“El Viejo que Hacia florecer los arboles muertos”(死んでいた木々を生き返らせたおじいさん)と、これははなさかじいさんのこと。タイトルも説明調(なにせ長い)!
海外で子育てをしていて、日本文化や言葉を維持していくには、それなりの努力がいります。でも日本国大使館 日本文化・情報センターのような場所があることで、やり易さの後押しとなり重宝しています。
自国の文化を外から見つめることによる新発見もあり、またかつて手にしていた絵本を再び異国で手にし幼女時代の記憶をたどる懐かしさも含め、ダブルの楽しみを味わっています。
情報:
Centro Cultural e Informativo Embajada de Japon(日本国大使館 日本文化・情報センター)
住所:Paraguay 1126, Buenos Aires, Argentina

MomotarouやUrashimaはそのままタイトルに!
レポーター「大田 朋子」の最近の記事
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2 - Comments
funifunieより:
2010 年 10 月 08 日 13:13:06
3ヶ国語で楽しめるの面白いですね!
言語学習は1つだけやるより2つ3つまとめて単語を覚えたり表現の違いにへぇーと思いながらやる方が定着率がよいと聞きました。
絵本でそれができるなんて素敵。
今晩の寝かしつけは桃太郎英語版でチャレンジしてみます。英語のいい練習になるかも。
子供はスムーズでない語り口に寝られない?(笑)
大田朋子より:
2010 年 10 月 11 日 11:20:44
funifunieさん、
>言語学習は1つだけやるより2つ3つまとめて単語を覚えたり表現の違いにへぇーと思いながらやる方が定着率がよい
・・・・、なるほどですね?☆
そういってまとめて理論的にいっていただけると
自分の経験からも、そりゃそうだ!と思いました。
大人はしばし限界を作ってしまいますが、子どもたちにとっては
何ヶ国語でも耳に入るたのしい事を吸収していくんですもんね。
私も今旦那と子どもの英語本読み聞かせに参加し
発音矯正してます、いまさらながら!!(笑)
お互い子育て楽しみたいですね!
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