ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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町の中央広場が多くの人でにぎわうサン・ルイス・ド・パライチンガのペンテコステ祭の一夜

町の中央広場が多くの人でにぎわうサン・ルイス・ド・パライチンガのペンテコステ祭の一夜

 6月のブラジルはキリスト教(カトリックが主)に縁のあるお祭りの季節です。
 もっとも一般化しているのはフェスタジュニーナで、学校や教会などでもパーティーが開催されます。元はヨーロッパのお祭りで、聖ヨハネなどをシンボルに収穫を祝うような意味もあったようですが、今は歌ったり踊ったり特別な料理を食べたりというお祭りで、ブラジルで広く慣習化しています。 
 他にはペンテコステ(聖霊降臨)祭や聖体祭があります。特に復活祭から60日後の聖体祭はブラジルの祝日になっています。
 ペンテコステ(聖霊降臨)祭や聖体祭は、サンパウロ市の町中よりも、ブラジル各地で風情のある昔ながらのイベントが開催されることが知られ、名物イベントになっていることがあります。サンパウロ州でもサンパウロ市の近郊の田舎の町などで、小さな町を挙げて開催される趣のある風景に出会うことができます。


サンターナ・デ・パルナイーバの聖体祭(文中のwww.fotoca.comより)

サンターナ・デ・パルナイーバの聖体祭(文中のwww.fotoca.comより)

 ペンテコステ(聖霊降臨)祭は復活祭から50日後の日曜日に開催されることになっています。ブラジルではフェスタ・ド・ジビーノ・エスピリト・サントと呼ばれています。
 様々な教会でペンテコステに関する行事が行われていますが、特に町を挙げて数日間に渡ってイベントが開催されることで知られる町が、サン・スイス・ド・パライチンガなどです。
 サン・スイス・ド・パライチンガは、サンパウロ市から車で二時間半ほどリオ方面に向かった谷あいの小さな町ですが、ブラジルの植民地時代から内陸部の金や物資の輸送ルートの中継地点として立地してきた歴史があります。
 カトリックの伝統色とブラジルならではの文化を感じさせる素朴なペンテコステ祭で、町で有名な紙人形が飾られたり、アフォガードと呼ばれる名物の肉料理が食べられたり、いつもはひっそりと静まった町が、祭りの週末は夜中まで広場が人でにぎわっています。

 聖体祭(今年は6月23日)は休日となり、ブラジル各地の教会でミサが行われます。ミサが行われるだけでなく、やはり町を挙げて様々な企画が実施されます。
 サンパウロ市近郊の谷沿いにある古い町のいくつかでは、町の中心の教会の前で卵の殻や色付けした木くず使って聖体祭にちなんだ手作り感のある親しみやすい絵が描かれ、絨毯のように敷き詰められます。
 サンパウロ市から車で約30分ほどのサンターナ・デ・パルナイーバや1時間弱のサンタイザベルなど、こじんまりとした町での聖体祭が知られています。人口約10万人のサンターナ・デ・パルナイーバでは、聖体祭の日だけで約6万人の観光客が訪れるということです。
【サンパウロ州サンターナ・デ・パルナイーバの聖体祭の教会前の路上の参考写真】
http://www.fotoca.com.br/20060615_corpuschristi_santanaparnaiba/index2.html
【サンパウロ州サンタイザベルの聖体祭の教会前の路上の参考写真】
http://montanhascapixabas.com.br/fotos/Corpus%20Christi%20Venda%20Nova.jpg


サン・ルイス・ド・パライチンガの教会内でのペンテコステ祭の装飾

サン・ルイス・ド・パライチンガの教会内でのペンテコステ祭の装飾


週末に学校で開催される6月の名物イベント、フェスタジュニーナの始まりを待つ子どもと大人たち

週末に学校で開催される6月の名物イベント、フェスタジュニーナの始まりを待つ子どもと大人たち



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