断食月スタート 飲食店にカーテン
2011.08.05 up
イスティクラル・モスクで行われた集団礼拝。奥側が男性、手前側が女性のスペース(じゃかるた新聞記者・上松亮介写す)
イスラム教の断食月(ラマダン)が1日、始まりました。世界最大のイスラム教徒の人口を抱えるインドネシア。総人口の約9割に当たる約2億1千万人のイスラム教徒は、約1カ月間、日の出から日没まで一切の飲食を断ち、1日5回の祈りをささげながら、心身の修行に励みます。
東南アジア最大級のイスティクラル・モスクでは、断食月が始まる前日夜、約1万人のムスリムが集まり、集団礼拝を行いました。
目抜き通りのスターバックスに取り付けられたカーテン
街の様子には変化が現れています。昼営業している飲食店は、イスラム教徒に配慮して、食事している光景を隠すために窓にカーテンを設置。ジャカルタ中心部のスターバックスやマクドナルドなどの路面店のほか、ショッピングモールやオフィスビルのレストラン、下町の食堂にいたるまで、この時期にインドネシア全土で見ることができる風物詩です。
断食月は昼食時、早々に店を閉めるレストランも多いため、他教徒にとっては食事に悩む季節。ジャカルタで働く外国人の多くが、イスラム教徒の前で食事をしないよう意識して気を付けています。
太鼓を引く子どもたち。町内を約1時間かけて回ります
「サフール!(どんどこ、どんどこ)サフール!」。この時期、深夜2時になるとどこからか太鼓と子どもたちの歌声が聞こえてきます。「サフール」とは断食前の食事のことで、「そろそろサフールの時間だよ!起きて!」と、子どもたちが町内を回って住民に知らせていくのです。
子どもたちに同行すると「毎年これがぼくたちの役目」と、誇らしげに話してくれました。断食月は子どもたちにとっても一大イベントのようです。
小学生から中学生くらいまでの子どもたちが参加
深夜に騒いでも怒られない公認行事。子どもたちは元気いっぱいです
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