少し古い事件になりますが、今年の8月にアンダルシア州で食料品スーパーが窃盗団に襲われる事件がありました。
なんとその窃盗犯を組織し指揮したのは、アンダルシア州セビージャ県の中の小さな村“マリナレダ”のゴルディーヨ村長でした。
村長はスーパーで略奪したミルクやパスタ、油などの食料品を生活に困っている貧困家庭に配りました。
村長は「ただ単に、充分な食事でさえできない人々がいる」と話しており、この行動でいかにスペインが大変な状況だということを告発する手段でもあったそうです。
この行動から村長は国内で“現世のロビンフット”や“アンダルシアの革命家”とも呼ばれるようになりました。
日本でも報じられている通り、スペインの失業率は欧州連合(EU)でも最悪の25%です。
その中でもアンダルシア州ではスペインの州の中で最悪の34%の失業率です。(アイランドは除く)
更に私の住んでいるカディス県では、アンダルシア州の中でも最悪の失業率だそうです。
県の北東部の山岳地帯に至っては40%の失業率です。
そんな中、カディス県のアルコス・デ・ラ・フロンテラでも同じようにスーパーを襲撃する事件が起きました。
こちらも地元のスペイン人の集団が数十台のカートいっぱいに食料品を詰め、レジを通らずに店の外に出ようとしました。
ですがこちらは先回りしていた警察官に阻止され、食料品を持ち出すことはできませんでした。

カディスでは年の300日以上は晴れです。つい先日、数ヶ月振りに雨が降りました。
このように、スペイン国内でも極めて現在のアンダルシアはとても深刻な経済状況です。
私の住んでいるカディス県では失業率が国内で最悪なだけあって、たくさんの人が生活に困難さを感じています。
それでも近所の地元民が私に言った「このカディスのまぶしい太陽とビーチ、そしてこのおいしい食べ物があれば他には何もいらない。」
という言葉が印象的でした。
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