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スウェーデン

スウェーデン:ウメオ

山本 グィスラソン 由佳(やまもと ぐぃすらそん ゆか)

職業:音楽関係
居住都市:ウメオ(スウェーデン)

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体積、質量、長さ…モノの特徴を表す単位として、皆様はどのようなものを思い浮かべるでしょうか。
体積はリットル、デシリットル、ミリリットル
質量はキログラム、グラム、ミリグラム(主に薬)、大きいものではトン
長さはキロメートル、メートル、ミリメートル、あるいはミクロン
といったところが日常的に耳にする単位かと思います。

スウェーデンもメートルやキログラムが基準単位の国際単位系(SI)が主流です。米国などで一般的なヤード・ポンド法ではないので、身長や体重を言う時に困る、買い物したいものの重さがわからない、などということはまずありません。

しかしSI接頭辞(ギガ、メガ、キロ、ヘクト、デカ、デシ、センチ、ミリ、マイクロ、ナノ、ピコなど)が日本では使われない単位につくことがあります。
例えば「センチリットル(cl)」日本では聞くことがないと思いますが、スウェーデンでは日常使われる単位の一つです。


ペットボトルの容量が50clと表示されています

ペットボトルの容量が50clと表示されています


50clのスピリッツボトル、特にアルコール類はレストランでも1clあたり何クローナというように、cl単位で扱われることが多くあります。カクテルはベーススピリッツの量で値段が決まることが多いものですが、通常は4cl、強めの場合は6clです

50clのスピリッツボトル、特にアルコール類はレストランでも1clあたり何クローナというように、cl単位で扱われることが多くあります。カクテルはベーススピリッツの量で値段が決まることが多いものですが、通常は4cl、強めの場合は6clです

1m=100cmであるように、SI接頭辞でc(センチ)とは100分の1を意味するので、1clとは0.01リットル、つまり10mlのことです。レストランでドリンクを注文するときも、大は50cl、小は30clというように、cl単位で書かれていることもあります。一般的なドリンク缶は33clで、缶にも表記されています。


その他、紅茶やナッツのはかり売りなどで、ヘクトグラム(hg)が使われることもあります。h(ヘクト)の意味は100倍なので、1hgとは言うまでもなく100gのことです。
髪の毛の長さや家具の大きさなどを表すときに、デシメートル(dm)を使うことがあります。d(デシ)は10分の1を意味し、1dl=0.1リットルであるのと同様、1dmとはもちろん0.1メートル、つまり10cmのことです。

しかし、センチリットル、ヘクトグラム、デシメートルなどは、使用分野がある程度限られており、一般には日本と同様、体積はリットル、デシリットル、ミリリットル、質量はキログラム、グラム、ミリグラム、長さはキロメートル、メートル、ミリメートルのほうが多く用いられます。
例えば身長も何センチ、体重も何キロといい赤ちゃんはグラム単位で表すのも共通しています。
ドリンクにしても1リットル以上のペットボトルなどは、例えば150センチリットルではなく、1.5リットルと書かれていることがほとんどです。


元々理系の私は、このような日本で聞きなれない単位を見ても最初から迷うことはなく、かえってSI接頭辞の日常的使用の日本との違いとして興味深く観察していましたが、なかには「センチリットルって何?」などと戸惑われる方もいらっしゃるかもしれませんね。


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