“ブレードランナー“こと両足義足の陸上選手で有名な南アのオスカー・ピストリウス選手が起こした殺人事件に関する裁判が、3月3日から始まっています。

事件は、昨年のバレンタインデーに、ピストリウスが自宅で恋人を射殺したという衝撃的なものです。ピストリウスは射殺した理由を、“自宅への侵入者と思い、誤って撃ってしまった”と主張していますが、過去にピストリウスは別の元恋人からDVで通報されたこともあり、検察側は“意図的な殺人であった”と主張。裁判では真っ向から対立しています。

世界的に有名なオリンピック選手（パラリンピック・オリンピックともに出場）の裁判ということもあり、裁判所には国内外から数百ものメディアが押し寄せています。1990年代にアメリカで起こった“O.J.シンプソン事件”を彷彿される事件として、報道が過熱しております。
また、今回の裁判では、南アで初めて裁判の生中継がテレビで放映されることになり、連日、ニュース・新聞は大騒ぎです。

ピストリウスが雇った弁護士は、南アでカリスマ弁護士として有名な敏腕弁護士で、対する検察側も、ベテランで実績のある有名検事を起用し、法廷では連日、激しいやりとりが繰り広げられています。裁判では、ピストリウスの裏の顔（銃マニアであったり、暴力的な性格であることなど）が検察側が呼び出した証人によって明らかにされつつあります。

南アの裁判では陪審員制度がないため、判決は裁判長と裁判長補佐人に委ねられています。ちなみに、南アに死刑制度はありません。
どのような判決になるのか、注目です。

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