ブラジル

ブラジル:サンパウロ

日下野 良武(くさかの よしたけ)

◎職業;ジャーナリスト、ブラジル文化研究家
◎居住都市;サンパウロ市(ブラジル国)

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リオ五輪まで1年

2015.08.14 up

市内の道路整備が急ピッチで進む

市内の道路整備が急ピッチで進む

 十勝からオリンピック・リオデジャネイロ(以下、リオ)大会に出場有力視の選手がいるとの情報を耳にした。実現のため、皆で応援したい。7月初旬、1年後に迫ったリオの町を訪れた。
 『リオ州日伯文化体育連盟』の鹿田明義理事長(76)に会った。「最近、オリンピック関係の日本人が多く視察に来ている」「国際空港へのアクセスが不備だ」と心配しながら、「成功裏に終わってほしい」と語る。


 その後、タクシーで宿泊先のホテルへ。途中、ドライバーのジェア・モラエスさん(54)に工事遅延について話し掛けると、「何とか始まり、何とか終わるさ」と意に介さず、こう付け加えた。「日本は5年後なのにもう湧いているって? すごい!」
 着くと、カウンター内のレオ・ソウザさん(43)が「来年の7、8月は満室になるでしょう。予約するなら旅行社を通して…」と、両手を広げて肩をすくめる。


建設中の「オリンピックパーク」正面ゲート

建設中の「オリンピックパーク」正面ゲート

 メーン会場になる『オリンピックパーク』建設現場一帯を視察した。内部の写真撮影は禁止だ。会場に沿う未完道路で働く人の姿は確認できない。ヘルメットに作業着姿のカウラさんとマリアナさんは、「来年2月には間違いなく完成よ」と言うが…。


コパカバーナ海岸の砂山にはブラジル国旗と歓迎の標語が…

コパカバーナ海岸の砂山にはブラジル国旗と歓迎の標語が…

 同日夕刻、コパカバーナ海岸を散策。盛り砂で作ったモニュメントには「SEJAM BEM
VINDOS RIO 2016」(ようこそリオ2016年へ)の文字。ブラジル国旗とキリスト像も立つ。市民のムードは徐々に高まりつつあるようだ。
 埠頭へも足を延ばした。会期前後に国外から多数の大型客船が接岸の予定で、港の周辺整備が急ピッチで進む。また、埠頭の突端には船の形の『未来博物館』が完成間近。


 ブラジル人が現場で懸命に働く。しかし、準備の進捗状況を見る限り社会の仕組みが旧態依然として未改善のままだ。完工を信じつつ、オリンピック開催がこの国の発展の節目になるよう願いたい。


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タグ:サンパウロ

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  • 1 コメント

1 - Comments

いとうより:

2015 年 08 月 19 日 11:37:33

いとうです。
こちらでは、オリンピックという「スポーツの祭典」自体で盛り上がっている
のではなく、その周辺の事柄で話題になっている、という感じです。新国立
競技場やシンボルマークなど。

とはいえ、競技によって違うでしょうか、今の中学生や高校生が東京の舞台に
立つ世代で選手目線で考えると、長いようで短い開催までの期間だと思います。

その前の「リオ」は、是非成功裏に終わってほしいものです。

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