ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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 昔は子だくさんで大家族が多かったブラジルも、近年、特にサンパウロ市では1夫婦当たりに生まれる子どもの数が少なくなっています。一人っ子の世帯も珍しくなく、2人、3人きょうだいが一般的で、4人以上いれば子だくさんという印象です。

 その影響を受けてか、最近ニーズの高い住居は、2LDKや3LDKで、総床面積も60平方メートルほどから100平方メートル未満の小さめのものだということです。確かに、新しく建てられるマンションにそのような傾向が見られます。

 昔はマンションでもリビングはできるだけ広い間取りで、部屋数に加えてお手伝いさんの部屋まで設けられているのが一般的でした。近年の庶民層に人気の住居にお手伝いさんの部屋はほぼありません。


 ブラジルは難民を受け入れていることもあって、今も決して人口は減少する傾向にないと言われています。特にイスラム教徒の難民や移民に、子だくさんの家庭を時々見掛けます。

 少子化の要因には、夫婦共働きが多いことや、私立学校に通わせる高い教育費などが挙げられます。サンパウロ市では住居の家賃や税金も決して安くありません。


 現在の子育てを終えた第三世代は、かつては子どもの人数に合わせて比較的広い一軒家に暮らしている人も多かったですが、老後には小ぶりのアパートが暮らしやすいと言って引っ越す人も少なくありません。しかし、元の広い一軒家は広さゆえの不便さと値段も決して安くはないことから、なかなか売れないということもよく聞きます。

 住居スタイルのニーズはやはりその時代の家族形態を顕著に反映させていると言えそうです。




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