メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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兄弟の多かった世代の皆さん

兄弟の多かった世代の皆さん

カトリックの大国メキシコには「少子化問題」など存在しない、と思っていました。

先日、メキシコ人の友人たちに兄弟の数の簡単なアンケートを取ってみたところ、50代で5.5人、40代で4.4人、30代で3人、20代で2.75人、10代で2.2人平均と、身の回りの30人を調べただけでも、その出生率が少しずつ下がっているのに気付きます。

 第2次世界大戦後のベビーブーム世代ではもう少し多く、7、8人兄弟も珍しくはなかったとのこと。
 
 産めよ増やせよ、つい先日までほとんどのケースで中絶を禁止していたメキシコでなぜ、出生率が下がっているのか。


 メキシコでは、3歳からの幼稚園に始まり、高校まで義務教育、しかも公立に通わせた場合は大学まで全て教育費は無料。

 それまでの高い出生率でこの15年間の教育費は国としても支え続けられないと、政府は1980年代に人口増加を抑制させる政策を取り始めました。出生率を多少下げることで、国が負担している教育費を国内インフラに回すためでしょう。「発展、連携」をうたった80年代から、それまで「点と点」と言われてきたメキシコ国内の地方都市をつなぐ高速道路などが急速に発展していきました。子だくさんもいいけれど、少し数を減らして「量より質」の国づくりを、というわけです。

 事実、現在家庭をつくり始めている20~30代からは、おばあちゃんたちから苦労話をたくさん聞いているので、子どもは2、3人でいい、そんなにたくさんいなくてもいいんじゃないか、という話を聞きます。日本ほどではありませんが、メキシコでも少子化は少しずつ意識し始められており、「少ない子どもで豊かな生活」を目指している様子です。





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