ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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ココナッツをハンマーでたたき割るルシ―さん

ココナッツをハンマーでたたき割るルシ―さん

 トロピカルなイメージの食材の一つココナッツ。ブラジルでココ・ダ・バイーアと呼ばれる緑のココナッツは、中の水分がドリンクとして飲まれ、乾いて茶色い繊維で覆われた状態のココナッツは、水分は減り、油分は果実の中で固形化しています。

 その固形化したココナッツの果肉を細かくしたもの(ポルトガル語でココ・ハラード)が、ブラジルでは特にお菓子によく使われます。


ミキサーにかけて完成したココ・ハラードとココナッツミルク

ミキサーにかけて完成したココ・ハラードとココナッツミルク

 ココ・ハラードは市販されていますが、より新鮮に食べられるように茶色いココナッツも販売されています。しかし、ココナッツの皮は木の様に硬く、扱いに慣れていなければ、どの様に食べられるまで作業してよいのか分かりません。

 そんなココナッツからココ・ハラードを作るまでの工程を、ココナッツを使った料理のメッカでもあるバイーア州サルヴァドール出身のルシー・ジュディセさんが教えてくれました。ルシーさんはバイーア料理の講師であり、ジャーナリスト、フォトグラファーとしても活躍されています。


ココナッツから水を抜き出す様子

ココナッツから水を抜き出す様子

 とにかく中身を取りだすにも固いココナッツ。まず最初に頂点にナイフやコルク栓抜きで穴をあけ、中に溜まっている水分を抜き出します。

 次に思い切ってハンマーか金槌でたたき割ります。小ぶりのハンマーであれば、ある程度の力で何回か叩いてやっと割れる感じです。かなりの力も必要です。

 割れた段階で、ココ・ハラードにする専用のギザギザスプーンで削る方法もありますが、それよりも手っ取り早いのがミキサーにかける方法です。

 割れたら固い外皮から固形化した油分をくりぬき、固形化した油分に張り付いている茶色い薄皮をナイフで除去します。その後、細かく切り、それを少量の水でミキサーにかけます。そうしてココ・ハラードが完成します。

 ミキサーの底にたまった水分は油分から溶け出した液体でココナッツミルクになります。

 言葉にすると簡単に見えますが、熟練の技がないと初めて作業を目の当たりにする人は目が釘付けになるような、ココナッツの産地ならではの自家製ココナッツの取り扱い方です。 


ココナッツの中で固形化した油分

ココナッツの中で固形化した油分


ココナッツの油分から薄皮を除く

ココナッツの油分から薄皮を除く


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