ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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最近、急速に増加している新しいタイプのシューホス

最近、急速に増加している新しいタイプのシューホス

 サンパウロにもスペイン由来の揚げドーナツ・チュロスがあります。ブラジルのポルトガル語発音に変化してシューホスとよばれています。

 スペインのチュロスと言って旅行した時のことを思い出すと、とぐろのように長くぐるぐる巻きに絞り出したドーナツ生地を油で揚げた食べ物です。朝食でも食べられるだけに甘みは少なく、ちぎり分けて、ホットチョコレート(ココア)につけながら甘みを付けて食べていました。

 ブラジルのシューホは完全にお菓子です。そして今、急速に流行り始めているのは、「甘いものはより甘く」といったブラジル人好みを反映した、甘いクリームをたっぷり詰めてさらにクリームとトッピングでデコレーション・シューホスです。


広場に設置されたシューホスの屋台

広場に設置されたシューホスの屋台

 少なくても15年以上前から、ブラジルのシューホスと言えば、15センチほどの細長いまっすぐのドーナツ生地を油で揚げて砂糖をまぶし、中心部に甘いクリーム(チョコかコンデンスミルク、もしくはドーセ・デ・レイチというブラジルのキャラメル状のクリーム)をつめたものでした。今も身近に販売されています。

 そのシューホスだけでもずいぶん甘かったのに、最近、各所の屋台などで見かけるシューホスは、同じドーナツ生地に、5種類以上のクリームから選んで中に詰め、箱に入れて生地の上にクリームをかけててトッピングし、さらにクリームを盛りつけます。デコレーション・ケーキ感覚です。

 甘さも盛りつけも満足度120%といったシューホスで、口で頬張るのも大変です。

 そんな新しいシューホスの屋台は、特に夕刻になると一日の疲れをいやすためか、短い人の行列がよくできています。


シューホスの生地に詰めてトッピングするための数種類のクリームの機械

シューホスの生地に詰めてトッピングするための数種類のクリームの機械

 ブラジルに定着している海外の食文化の起源をたどれば、ほとんどが19世紀後半から20世紀前半にかけて世界各地からの移民がもたらしていることが多いものです。シューホスもそんな一つです。

 ブラジルでスペインのチュロスはどこまで進化し続けるのか、興味深い街の一こまです。


揚げたてのシューホスとトッピング材料

揚げたてのシューホスとトッピング材料


コンデンスミルクのクリームとココナッツを組み合わせたシューホス

コンデンスミルクのクリームとココナッツを組み合わせたシューホス


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